Mr.Win's Room

Mr.Win's Room

Home / Profile / Music Works / Essay / Report / Kyushu



Bob Dylan @ Teatro degli Arcimboldi, Milan, Italy
03&04.11.2013




(ミラノ3公演のチケット)

-Set List (03.11.2013)-
1. Things Have Changed
2. She Belongs To Me
3. Beyond Here Lies Nothin'
4. What Good Am I?
5. Duquesne Whistle (4日は"Waiting For You")
6. Waiting For You (4日は"Duquesne Whistle")
7. Pay In Blood
8. Tangled Up In Blue
9. Love Sick

(Intermission)
10. High Water (For Charley Patton)
11. Simple Twist Of Fate
12. Vision Of Johanna(4日は"A Hard Rain's A-Gonna Fall")
13. Forgetful Heart
14. Spirit On The Water
15. Scarlet Town
16. Soon After Midnight
17. Long And Wasted Years

(encore)
18. All Along The Watchtower
19. Blowin' In The Wind

(03.11.2013感想)
昼間のフィレンツェ観光が終わり、さぁミラノ2公演目!
この日は座席が4列目ボブ側!非常に観やすい場所です!

開演前から隣に座っていたアメリカから追っかけてきたファンの方と話が弾み、昨晩の公演について熱く語っていました(笑)

2人とも共通していたのは、「"Desolation Row"が登場してセットリストに変化があった。もしかしたら、あの部分でまた違う曲を演ってくれるのでは……!」ということ。頼むぞ、ボブ!(笑)

さらには一昨年のBerkley公演を2人とも観ていたことが判明し、大盛り上がり!
あの野外空間は最高だったよな〜などと言っている間に会場が暗転。

この日も"Watchtower"風なスチュのギター・イントロから"Things Have Changed"が始まり公演スタート!
前日から曲順の入れ替えはあったものの、一部は完全に同じ曲が演奏されます。
もっとも"What Good Am I"や"Pay In Blood"、"Duquesne Whistle"、"Tangled Up In Blue"などは毎日でも聴きたい曲。
それに"She Belongs To Me"も今回絶品ですし、昨晩同様大興奮でした。

そしてIntermission後の二部。
昨晩"Desolation Row"が演奏された12曲目で始まったのは"Vision Of Johanna"!!
おお!やはりこの部分いじってきた!!
そこまでのツアーセットリストからいくと、1曲たりともいじらない公演が続くと思っていたので、これは嬉しい予想的中!!
前述のアメリカ人ファンと、曲が終わった瞬間、固い握手をしていました(笑)

他の曲では、"Spirit On The Water"、"Soon After Midnight"は昨晩よりもこの日の方が良かったなぁ。
聴き入っているうちに"Long And Wasted Years"になり、ステージ前に詰め掛けるのも昨晩同様。
2晩連続でボブを数メートル先に観れる幸福をかみ締めつつ、公演後はアメリカ人ファンと「明日また会おう!」と約束しつつ会場を後にしたのでした。

(04.11.2013感想)
この日は最悪でした。。と言っても勿論ボブではありません。
イタリアのユーロスターで人身事故が起こったため、会場入りが遅れ、一部が丸々観れなかったのです。。

午前中ヴェローナまで観光に行っていた私は夕方になりユーロスターでミラノへ帰還……のはずが途中で列車が急停止。
イタリア語の車内アナウンスが流れると、乗客が騒然となったので、近くにいた人に「何があったのか英語で教えて」と尋ねたところ、どうやら人身事故が起き、轢かれた男性が亡くなったとのこと。イタリアはこういう場合、現場検証などを所定時間行わないといけないそうで、当分列車は動かない、とのこと。

は!?おい!ボブの公演があるんだよ!急いでるんだよ!と焦りつつ、どのぐらい待たされるんだ!?と車掌に聞くと、「う〜ん……2時間ぐらい」との答え。。
もう目の前真っ暗になりました。わざわざ日本からボブを観に来てるのに観れないって、どうなのよ、これは!!

あまりに私が青い顔をしていたのか、隣の男性客が「大丈夫かい?」と話し掛けてきたので、「ボブのミラノ公演に間に合わない。。」から始まり、色々と愚痴ってしまいました。

そういえば話の中で、「正直、日本じゃ人身事故が起きても、ここまで待たされることはないし、振替列車が出たりするんだが」と言ったところ「僕も日本に行ったことがあるんだが、日本の交通機関は優秀だよ。正直、ここまで待たされるのはイタリア人の僕でも辟易する」だって。

結局、3時間以上待たされてミラノに着いたときには完全に開演時間を過ぎており、それでも諦められず、タクシー乗り場にダッシュ!
何とか会場に着いて、ステージを観たところ、丁度ボブがインターミッションの説明をしているところでした。

憤懣やるかたなく、昨晩のアメリカ人ファンを見つけると開口一番に「ユーロスター最悪!」と(笑)
事の顛末を話すと、「それは災難だったなぁ。。でも二部だけでも一緒に観れて良かったよ」と。
さらには、話を聞いていたスウェーデンから来たファンも話しかけてきて「大丈夫。一部の曲は、昨晩と同じだったから、イタリア公演全部回るならまた聴けるさ」と慰めてくれました。

人に話すうちに徐々に興奮もおさまり、「よし、こうなったら観れる分はとことん楽しんでやろう!」という気持ちで臨んだ二部!
この日登場したのは"A Hard Rain's A-Gonna Fall"!!
昼間は大雨だったので「もしかしたら"A Hard Rain's A-Gonna Fall"演るんじゃないかなぁ」などとヴェローナを歩きながら予想していたのですが、的中!!
去年のSan Francisco以来!グランドピアノを演奏しながらのボブは、本当に絵になります。

"Long And Wasted Years"からこの日もステージかぶりついてボブを間近で観た時に、ようやくホッとしたというか。一部が観れなかったモヤモヤが少し取れました。
"Blowin' In The Wind"が終わった後、観客席を見据えるボブに大きな声で"Bob!! See you day after tomorrow in Roma!!!"と叫んだところ、ボブがニヤッとしていたのが印象的だった最後のミラノ公演。
もしかして、ローマは何かが起こるのか!?
そんな期待を抱きつつ、ミラノ3公演は幕を閉じたのでした。

次へ(4日目ヴェローナ編)

次へ(5日目「最後の晩餐」編&フィレンツェ後編)

(2013/11/03, 04)



(制作:木戸涼)

(C) 2011-2012 copyrights.Kido Ryo