Bob Dylan in FUJI ROCK FESTIVAL '18
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(ステージ上のボブとバンドメンバー) |
-Set List- 1. Things Have Changed
2. It Ain't Me, Babe
3. Highway 61 Revisited
4. Simple Twist Of Fate
5. Duquesne Whistle
6. When I Paint My Masterpiece
7. Honest With Me
8. Tryin' To Get To Heaven
9. Don't Think Twice, It's All Right
10. Thunder On The Mountain
11. Make You Feel My Love (Bob on harp)
12. Early Roman Kings
13. Desolation Row
14. Love Sick
15. Ballad Of A Thin Man (Bob on harp)
16. Blowin' In The Wind
(感想)
のっけから書くのも何だが。私は「沢山の人が観たいアーティストが多数出るイベントは、交通の便が良い場所で開催すべき」との意見を持っているので、フジロックの掲げる「自然と音楽の共生」や「不自由を楽しむ」といったコンセプトは、理解はできるが大嫌いで。
なので、これまで一度も行っていなかったのだが、ボブが出るとなれば別。
初めて行ってきた。
そんなわけで、以下、フジロックを楽しみに行ったのではなく、ボブを観に行った感想なので、フジロック自体に愛着がある方はご容赦頂きたい。
さてタイムテーブルによればボブのステージは18時50分から。
前の方で観るには、直前のジャック・ジョンソン、さらにその前のアンダーソン・パック & ザ・フリー・ナショナルズ辺りからステージにいた方が良いと聞いていたので、予め「これはトイレとの戦いになるな」と覚悟していた。
なので、当日は動きやすく腹回りも締め付けないトレーニング・スタイルで出発。
12時以降は水分は一切取らず、トイレだけはこまめに。
14時過ぎに越後湯沢駅のトイレに入って以降、結果的に、帰宅した24時過ぎまでトイレには全く行かなかった。
越後湯沢からシャトルバスで40分程揺られ会場へ。ボブの出演するグリーンステージに着いたのは、アンダーソン・パック & ザ・フリー・ナショナルズが始まって10分程経った頃。
馴染みのないアーティストだが、ソウル色の強いノリの楽曲は楽しかった。
グリーンステージは客席もセンター、サイドが柵で区切ってあるので、中央前方に行きたい場合、センター・エリアに入った上で、他の観客の迷惑にならないよう気を付けつつ、なるべく前の方に位置取りする必要がある。
アンダーソン・パック & ザ・フリー・ナショナルズの時間帯は、センター・エリアもゆとりがあり、(そして前に進む客の後ろをついていったら)、真ん中辺りまでは比較的スムーズに移動できた。
アンダーソン〜のステージが終わったら、少しでも前の方に移動しよう……と思っていたらステージ上のアンダーソンが客席に向かって踊るよう煽りだすではないか。
この結果、センター・エリアの前方〜中央辺りが一時的にダンス・エリアになり、踊りながら前方に移動することに成功。
ステージ真ん前(厳密には2列目)まで移動できた。
アンダーソン、有難う!
その後も、陽気な演奏をしてくれたアンダーソン・パック & ザ・フリー・ナショナルズは15時50分に終演。
そこから1時間ひたすら待ち(もったいないので仕事してた)、次がジャック・ジョンソン。
ジャック・ジョンソンは曲はいくつか聴いたことがあり、演奏力の高さも知っているのだが、正直、どの曲も耳障りが良いだけで、心に響かず(←あくまでも個人的な趣味)、正直、早く終わらないかな、と。
で、スケジュール通り17時50分にジャック・ジョンソンも終演。
さぁいよいよボブ!目玉だけあって、後方の観客が前の方に詰めてくる圧力を感じつつ1時間耐える。
シェリル・クロウやU2の曲がかかる中、ステージ上には、いつも通りピアノが置かれ、オスカー像が飾られ。
チャーリー・セクストンのギター・チューニング・チェックでは"She Belongs To Me"を想像させるような音が弾かれたりしていた。
そして18時50分。
スチュのアコースティック・ギターに先導され、メンバーがステージに。
おぉ!!2年ぶりのボブ!4時間ぐらいずっと立っていたかいがあった!!
時折笑みを浮かべて機嫌良さげなボブ。1曲目は"Things Have Changed"!
直前の韓国公演では、1曲目が"All Along The Watch Tower"になり(そしてボブがエレクトリック・ギターを演奏)、どうなるかと思ったが、ここは近年ずっと1曲目に定着しているこの曲。
2017年頃からアレンジが変わっていたので、そのバージョンは、日本では初披露になる。
続く2曲目は..."It Ain't Me Babe"!!!
これは嬉しい!去年のツアーで演奏されたアレンジが、もう本当に大好きで。。
この曲と(トム・ペティが亡くなった直後の公演でのみ披露された)"Learning To Fly"のカヴァーは直近でも繰り返し聴いているので、聴けて嬉しかった。
"Highway 61 Revisited"も久しぶり。一昨年のDesert Trip辺りからセットリストに復帰した。
"Simple Twist Of Fate"、"Duquesne Whistle"はそれぞれ2014年、2016年の頃とそこまで大きな変化はなし。
"Duquesne〜"は、イントロの部分が若干もたついてたかな。それも上手くアレンジのように聞かせていた。
"When I Paint My Masterpiece"は韓国公演から登場したようで、もしかしたら今後当面の固定曲になるのかも。
ザ・バンドを思い出しながら、スローなムードが心地よい演奏だった。
"Honest With Me"、"Tryin' To Get To Heaven"、"Don't
Think Twice, It's All Right"辺りは直近公演での固定曲。
"Honest With Me"は今のアレンジが一番好き。ちょっと"Silvio"っぽくもある。
"Don't Think〜"は、"It Ain't Me Babe"が演奏されたことで、今回は無しかと思っていたので「お、演るんだ!」と。
フジロックのオーディエンスは(というか単独公演でもそうだが)、やはり、60年代のボブが一番馴染みがあるようで、歓声も大きかった。
次が"Thunder On The Mountain"だったが、これは直近の演奏を聴いてなかったので、演奏中はなんの曲か分からなかった。
あとで"Thunder〜"だと知って、エラくアレンジ変えたなぁ、と思う。
続いて、ブルースハープを吹いて沸かせた"Make You Feel My Love"、そして個人的には野外の"Early
Roman Kings"は最高だった。
やっぱりストレートなブルースはいい。できれば水断った状態ではなくて、ほろ酔い気分で聴きたかった。。
"Desolation Row"の時は、野外ということもあり、カリフォルニアでの公演を思い出した。
最後は"Love Sick"、"Ballad Of A Thin Man"、"Blowin'
In The Wind"と、これも定番曲("Ballad Of A Thin Man"は一時期セットリストから離れていた時期もあったが、最近、また復活している)
風が強かったのでおでこを出して歌う(そして、それが嫌なのか結構頭を下げ気味にしてピアノ弾いてた)ボブというのも珍しく、まぁ観れて良かったな、と。
そういえばボブ、今回はステージセンターに立つこともなく、ずっとピアノ弾いてたな。
何十回観ても、ことステージ上のボブはやっぱり格好いいな、ということを再認識したひと時。
何より、最近のアレンジでの"It Ain't Me Babe"が聴けて良かった!
終演後、場所が場所だけに、野宿も覚悟したが、シャトルバスにうまく乗ることが出来、終電に間に合ったので、そのまま帰宅。
屋台を楽しむこともなく、キャンプをはることもなく、ボブだけを観るために行って、帰ってきたフジロックだった。
次は香港公演!
(2018/08/01)
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