Bob Dylan @ Atlantico, Rome, Italy 06.11.2013
|
(開演前のステージ) |
-Set List-
1. Leopard-Skin Pill-Box Hat
2. Don't Think Twice, It's All Right
3. Watching The River Flow
4. Blind Willie McTell
5. Honest With Me
6. Make You Feel My Love
7. Tweedle Dee & Tweedle Dum
8. Queen Jane Approximately
9. Highway 61 Revisited
(Intermission)
10. Just Like Tom Thumb's Blues
11. Ain't Talkin'
12. Most Likely You Go Your Way (And I'll Go Mine)
13. Boots Of Spanish Leather
14. The Levee's Gonna Break
15. Every Grain Of Sand
16. Like A Rolling Stone
(encore)
17. All Along The Watchtower
(感想) 前日は改めてフィレンツェを観光&宿泊し、ローマ入りしたのは昼過ぎ。
コロッセオやトレヴィの泉など観光したあと、いよいよ会場へ!
今回の会場Atlanticoは、日本のZeppレベルのライヴハウス。
オールスタンディングで並んだ順に入場できるため、開演の90分前ぐらいには並んで待っていました。
並んだかいあって私も3列目ボブ寄りを確保。
連日朝から晩まで歩きっぱなしで、さらに開場を待つ間もスタンディング。足は悲鳴を上げていましたが、間近でワクワクも高まります。
さぁ会場が暗転し、ボブが登場!
この日も学ラン風の黒い服(襟元はピンク)に赤い線が入ったパンツ。
そしてスチュが例のごとくアコースティックギターを……あれいつもの"Watchtower"風じゃない?
え?このイントロは……!?
1. Leopard-Skin Pill-Box Hat
おお!!!!"Leopard-Skin Pill-Box Hat"!!!
なんと鉄板の1曲目だった"Things Have Changed"が変わった!!!
これは何かが起こる!というか既に起こっている!!
この時の驚きたるや!!もう会場がざわざわしているのが(そして熱狂しているのが)確実に分かりました。
間奏ではチャーリーのギターが大きくフィーチャーされつつも、ボブが叩く鍵盤が音数少ないのだが良い!
2. Don't Think Twice, It's All Right
ボブは"Leopard-Skin Pill-Box Hat"が終わった後もピアノをつま弾いており、その間をぬってスチュのアコースティックギターから流れた2曲目のイントロは、"Don't
Think Twice, It's All Right"!!
おお〜〜〜!!!2曲目も違う!!そして久しぶりに聴く"Don't Think Twice〜"!!
もうこの瞬間確信しました。ボブはほぼ全曲変えてくる!
今日は間違いなくスペシャルな夜になる!
"Don't Think Twice, It's All Right"はイタリアでも人気が高いようで、サビは結構な客が一緒に歌っていました。
3. Watching The River Flow
そして次が"Watching The River Flow"!!キタ〜〜!!!
2010年の来日以来、すっかりお気に入りのこの曲も、今回のイタリアでは勿論初登場!!
聴きながら、もう楽しくて楽しくて!!去年のアメリカと同じアレンジですが、リラックスした感じで盛り上がるローマっ子最高!(笑)
4. Blind Willie McTell
もうこの辺りになると、聴いているのも楽しいですが、「次は何が登場するかな!」という予測できなさも最高に楽しくて!
そして登場したのが"Blind Willie McTell "!!!
キタキタキタ〜〜〜〜!!!!!!!!!!!
やっと聴けた!2010年の来日時は、丁度行けなかった日に演奏されたため聴けなかったこの曲!
ある意味、ボブの80年代"裏"代表曲の1つだけに嬉しい!今年は春のアメリカツアーで一時期固定セットリストになっていました。
ミドルテンポでリズミカルに演奏され、ブルーズハープ演奏が一旦終わってまた再開するという展開まで!
5. Honest With Me
続いては"Honest With Me"!2010年の東京以来だ!
小刻みなリズムの曲だけにテンション上がるわ〜。ここまで60〜80年代の曲が続いていましたが、00年代の曲が登場しても違和感ないのがさすが。
6. Make You Feel My Love
テンション上がった後はスロー・バラード。
イントロだけですぐに分かった!ADELEのカヴァーもあり、一躍、90年代以降の代表する1曲になった感があるこの曲。
ボブのオリジナルに忠実な素直なヴォーカルがいい!!
7. Tweedle Dee & Tweedle Dum
おお!続いては"Tweedle Dee & Tweedle Dum"!!"Honest With Me"に続き"Love
& Theft"より!
お気に入りの曲ですが、まさか今年も聴けるとは!演奏は2010年以来あまり変わらず、チャーリーのギターが活躍します。
8. Queen Jane Approximately
これはイントロが飛び出した瞬間、思わず「オオッ!!」と叫びました!
"Queen Jane Approximately"!!
これも初めて聴けた!私、2001年以来、この日が32回目のボブ・コンサートなのですが、前半だけで2曲も初登場の曲がでてきて大興奮です!しかも片や80年代の裏代表曲で、これは何度聴いたか分からない"Highway
61 Revisited"からの1曲だよ!!
ドニーのペダル・スティールが原曲以上に暖かい音色にしていて。そして原曲では1音ずつ跳ねたピアノが印象的ですが、ボブも跳ねた感じ、そして時折コードで弾いたり。さらにはリズムをわざと崩し気味にしたりと、まるで制約を取っ払おうとするかのように演奏します。ミスタッチすら大事な構成音に聴こえるから不思議。
終わった瞬間は、Bob~~~!!!!と叫びましたよ。
9. Highway 61 Revisited
そして前半の締めは"Highway 61 Revisited"!
そうかぁ。考えてみたら、固定セットリストだとこの曲も入ってなかったんだなぁ。
幾度となく聴いてきたこの曲も、こうして久々に聴くと新鮮味が半端ない!
いつも以上にスピード感があったように思うのは、それだけこの曲に飢えていたからか。
後半、ドラムが抑え気味になってボブのピアノとチャーリーのギターが前面に出たシーンでは手拍子→そして大歓声に!!
しかし2曲続けて"Highway 61 Revisited"からとは。。となると、後半、ついにあの曲も復活するのだろうか!?
そんなワクワク感を与えつつ、ボブがインターミッションを告げます。この日もボブの"Grazie"が聴けた〜〜!!!
10. Just Like Tom Thumb's Blues
インターミッション中も、テンションが高まりっぱなしで!!
間違いなく後半も凄いセットリストになるんじゃないか!?何が飛び出るか全く分からない!!
これまでボブの公演を追っかける度に、前日まで演らなかった曲が飛び出すことへの喜びは感じてきました。
それでもショーの骨格となるような、セットリスト中に固定された曲はあり、多くても5〜6曲変わる、といったレベルでした。
しかし、この日は前半に演奏された全ての曲がミラノまでのセットリストを完全に異なるという!全く未知なセットリストが繰り広げられるという状況で、こんな経験は私も初めてでした。
そして後半の開始!後半最初の曲はなんと"Just Like Tom Thumb's Blues"!!!
おいおいおいおい!!!これで"Highway 61 Revisited"から3曲連続だよ!!
2010年の東京と同じような感じでしたが、歓声が凄かった!というか、もうこうなったら、あの曲を演らないわけないよな、ボブ!!
11. Ain't Talkin'
次は"Ain't Talkin'"!暗い曲で、そこまで強い思い入れはないものの、やはりローマのライヴハウスで聴いているというのは、日本で聴くのともアメリカで聴くのとも違う感動です。
アレンジ、ヴォーカルとも去年と同様の仕上がり。
12. Most Likely You Go Your Way (And I'll Go Mine)
キタ〜〜!!!2010年東京最終日以来の我が道を行く〜〜!!
それにしても今夜のセットリスト、60年代率の高さも凄い!
前半はピアノ演奏は控えめで、その分、歌うことに集中している印象がありました。それゆえかボブの声の力強さ、キレが半端なかった!!
13. Boots Of Spanish Leather
イントロを聴いた瞬間分かりました!"Girl From The North Country"と似ていますが、よりマイナー調なイントロはあれしかない!"Boots
Of Spanish Leather"!!やっと聴けた!!(涙)
大好きな1曲なのに、過去、一度も聴けていなかったので、本当に幸せでした。今日だけで、3曲も初めて聴けた曲があるなんて!しかも、その中の1つが"Boots
Of Spanish Leather"なんて最高だよ!
ドニーのバイオリンがこの曲の叙情性を一層際立たせますが、くどくなっていないのは、ドラムがしっかりとリズムを刻んでいるからか。
ラストはボブのブルーズハープ演奏まで加わって感動的でした。
14. The Levee's Gonna Break
一転してハイテンポなブルーズ"The Levee's Gonna Break"!
セッション的な要素が強い曲だけに、手拍子で大盛り上がりでした。
15. Every Grain Of Sand
次は"Every Grain Of Sand"!これも2010年の東京以来。ローマだけにゴスペル時代の曲も演奏、ということでしょうか。
ボブの声がまた良いんだなぁ。神聖な気分になりました。
16. Like A Rolling Stone そして遂に登場!!この日のローマ公演にいた人は本当に幸運です!
今年に入って演奏されていなかった"Like A Rolling Stone"がやっとセットリストに登場!!!
"How Does It Feel?"の部分は観客も大合唱!そして、ボブが黙って観客に歌わせるシーンまであるという凄いサプライズ!
去年のアメリカでは、ピアノでメロディーを崩すような演奏をしていたボブですが、この日は本来この曲が持つ魅力をそのまま伝えてくれました。
ボブの語るような、時に吼えるようなヴォーカルは、これまで聴いた"Like A Rolling Stone"の中でもトップクラス!
近くにいた(恐らく初めてボブの公演に来たのだと思われる)イタリア人の少年が感涙しているのを見て、こっちまで泣けてきました。
初めてボブを観た2001年の大宮公演を思い出した。素晴らしい時間でした。
17. All Along The Watchtower アンコールは"All Along The Watchtower"。
固定曲から唯一、セットリストに残りました。"Like A Rolling Stone"の興奮が冷めない中での熱演に最後の最後まで観客席はお祭り状態でした。
以上の全17曲で、公演終了!
終わった後、近くにいるファン同士で思わず握手をしてしまうという(笑)
それにしても、16曲もセットリストいじるとは……。ボブ、最高すぎる!ミラノ最終日の"ニヤッ"に感じた予感が、期待をはるかに上回る形で的中!
満ち足りた気分で"Good Night"と言い合い会場真ん前のホテルに帰ったのでした。
次へ
(2013/11/06)
|
|