Brian Wilson @ Royal Festival Hall in London 16.09.2011 |
-Set List- //一部// "Reimagines Gershwin" 1. Rhapsody In Blue [Intro] 2. The Like in I Love You 3. Summertime 4. I Loves You, Porgy 5. I Got Plenty o' Nuttin' 6. It Ain't Necessarily So 7. 'S Wonderful 8. They Can't Take That Away From Me 9. Love Is Here to Stay 10 .I've Got a Crush on You 11. I Got Rhythm 12. Someone to Watch Over Me 13. Nothing But Love 14. Rhapsody in Blue (reprise) //二部// "Masterpieaces of Brian!" 15. California Girls 16. Dance, Dance, Dance 17. Wendy 18. Surfer Girl 19. "Mary Had A Little Lamb" with audience 20. Catch a Wave 21. Surfer Moon 22. Please Let Me Wonder 23. All Summer Long 24. Don't Worry Baby 25. Do You Wanna Dance? 26. Do It Again 27. Darlin' 28. I Get Around 29. Add Some Music to Your Day 30. Your Imagination 31. Goin' Home 32. Sail On Sailor 33. Pet Sounds 34. Sloop JohnB 35. Wouldn't It Be Nice 36. God Only Knows 37. Heroes and Villains 38. Good Vibrations //encore// 39. Johnny B. Goode (Chuck Berry cover) 40. Help Me, Rhonda 41. Barbara Ann 42. Surfin' USA 43. Fun, Fun, Fun //2nd Encore// 44. Love and Mercy (感想) //開演前〜第一部// Water Loo Bridgeで佇んだ後、Embankmentの歩道橋を南に。テムズ川を挟んでそのまま隣接しているRoyal Festival Hallへ。 さぁ、いよいよBrianと会える!まずは受付で予約済みの3日分のチケットをもらい、そのままグッズ売り場へ。 あ、少し前に萩原健太が並んでる。海外でも目立つなぁ(笑)(ちなみに3日間とも中央3列目辺りまでに座っていた。奥さんも一緒だった) グッズはBrianの直筆サイン入りリトグラフ("SMiLE"ツアーの時の直筆サインは、なぜか写真のおでこ部分に書いてあって笑ったけど、今回はちゃんと空欄に書いてます(笑) サインもBrianにしては丁寧に書いてる) それにツアーTシャツ、マグカップなど。自分と日本の知人用に2つ購入。3日間行くから、2つ買ってもまぁいいよね。 トイレに行って階段を上り、座席へのエントランスへ。交換したばかりのチケット(3枚がひと綴りになっていた)を提示すると係員に…… 「あれ?なんで3枚あるんですか?」 「あぁ、これは今日の分。で、これは明日の分。そしてこれは明後日の分だよ」 「お〜!熱心なファンなんだね!素晴らしい3日間を!」 そんなやり取りの後、場内へ。まだ新しいこともあり、綺麗なハコだ。円形……という程ではないけど、サイドからでも十分に観やすい作りで、座席案内は地面に表示してある。 僕はサイド席だったけど、中央寄りなので十分ステージ全体が見える位置。 会場内では撮影禁止のはず。でも開演前は多くの人が撮っていて特に注意もされていなかったので、僕も1枚だけ撮りました。(コンサート中も結構撮っている人がいたけど、さすがにそこはマナー遵守が大事ですね) 写真で分かる通り、客席から見て左後方にストリングス・チームがいるのが今回の特徴。 "SMiLE"ツアーの時のような大編成ではないけど最新作であるGershwin作品のカヴァー集"Reimagines Gershwin"の再現にストリングスは必須。 あとレギュラーツアーメンバーで紅一点だったTaylor Millsがいないのも特徴かな。 もう数十分後に聴けると思うと、もうドキドキも高まる一方。もう大阪厚生年金会館で最後に観てから6年も経つんだな。 開演時刻が近づくにつれ会場も満員に。ロンドンでの人気はやっぱり凄い!そして会場が暗転。満員の客席からの拍手、そして大歓声! ステージにScott、Darian、Jeffなどお馴染みの顔ぶれが登場!そして「やぁ、ど〜も」という感じで、のっそりとBrianが登場(笑) Brian!やっと再会できた!久しぶりに観るBrian!変わってない! ステージ前方は左側のキーボードと鉄琴にスコッティとDarian、センターのキーボードにBrian、それに右側にJeffという順番。 「今晩は。素晴らしい夜だね!Royal Festival! "I'm rockin' you! Yeah~~!! 有難う。僕の最新作の"Reimagines Gershwin"は気に入ってもらえたかな?今夜はここで演奏するよ」といった感じで、アルバム通り、重厚なコーラス、"Rhapsody in Blue"からスタート! これまで何度となく聴いてきたBrian・バンドのコーラス。6年ぶりに生で聴いて「これぞBrianのライヴだよ!」と改めて思った。 そして、そのまま"The Like in I Love You"へ。どことなく懐かしさを感じさせる"Reimagines Gershwin"の世界へ。 この出だしのコーラス、"Spirits Of Rock'n'Roll"を彷彿とさせる部分もあるんだよな。Brianの声も上々! 続く"Summertime"ではJeffがギターを手に。Scottはキーボードでブライト・ピアノの音を奏でる。メドレーで続く"I Loves You, Porgy"ではBrianは指パッチンみたいな手の振りでリズムを取っている。タイトル部分を歌う際の伸びは十分で、Brianの調子はかなり良さそう。Paul Mertensによるサキソフォンも大人な感じ。 そして次が個人的に第一部のハイライトの1つ!アルバム中一番好きなインストゥルメンタル"I Got Plenty o'Nuttin'"! Paulがここではハーモニカを担当。まさしくこの曲のメイン楽器です。Jeffはタンバリン、そしてScottは鉄琴。この3人が大活躍! Brianはたまに手を少し上下させてリズムを取って……あ、後ろ向いた。……あ、前に戻った(笑) そんなメンバー1人1人を見ているだけで楽しくなる、幸福なメロディー。僕が特に好きなのは、ラストで演奏がストリングスだけになる瞬間。そして、そのままガラッとムードを変えて展開するのが"It Ain't Necessarily So"! ムードを変えたのは、Scottによるキーボードの出すハモンドオルガン風の音色。そしてPaulはここではブルーズハープに持ち替えて、ブルージーな音に。"I Got Plenty o'Nuttin'"とはまた違った演奏。ブルーズらしいニヒルな感じがよく出てる! Brianは指パッチンでリズムを取っていて、その横のJeffは、後半のストリングス演奏時、水を飲んで顔を拭いてと一息。 続く"'S Wonderful"ではNicky Wonderのボサノヴァ風リズム・ギター、それにScottの鉄琴が印象的。間髪入れずに続く"They Can't Take That Away from Me"では掛け合い部分で観客も一緒に歌っていました。 歌うといえば、こういう一緒に盛り上がる部分は良いのだけど、最初から最後まで大声で(しかも音痴で……)歌う、空気の読めない人もいて。こういう人は日本でもロンドンでもいるのね。。 間奏のサキソフォンではPaulが活躍!一部は彼がかなり目立っていた印象があります。 エンディング部分では、早まって拍手をするお客さんもちらほら。 続く"Love Is Here to Stay"では、今度はDarianが鉄琴を演奏。この曲、テルミンの音がかなり使われているので"Good Vibration"を思い出します。 次の"I've Got a Crush on You"では、Darianの三連符でスタート。あ、この曲まで来たということは、アルバムの順番でいくと次の曲は……!! 来た来た〜!"I've Got Rhythm"!"I~~~got rhythm!! I~~got musi~~~c!!"さすがにGershwinを代表する曲だけあり、沢山の手拍子、それに歌う人もいて、大盛り上がり。 一部の最大のハイライトは、やっぱりこの曲かな。 そして"Someone to Watch Over Me"。ここではScottがマラカスみたいなものを振っていました。 そのScottは続く"Nothing But Love"では2つのキーボードを音によって使い分けて演奏。う〜ん、Scottも一部から活躍してるなぁ。 そしてラストではまた"Rhapsody in Blue"がリプライズされて一部終了。イントダクションがリプライズされるこの終わり方(そしてコーラスであるところも)"SMiLE"と同じ。 予想以上に素晴らしい一部!正直、アルバムを聴いた時は、"I've Got Rhythm"はやっぱりヴォーカルなしでスピード感あるピアノの方がいいなぁ、なんて思っていましたが、ここで演奏されたのは、紛れもなくGershwinのエッセンスをポップにつかみ取ったBrianによるBrian・サウンド!そのサウンドは、"Love & Mercy"に包まれたものだったのでした! //第二部// 20分程の休憩時間が終わり、第二部スタート! メンバーがステージに戻り、特にMCはなく、あのイントロが!"California Girls"!いよいよBeach Boysのヒット・パレードのスタート! イントロの瞬間大歓声なのは日本でもロンドンでも同じ。 続いては"Dance, Dance, Dance"!ここで一気に客も火をつけられました。いや〜盛り上がる! 演奏はこれまでのツアーと同じアレンジ。そして次が!!やった〜!!"Wendy"!! "SMiLE"ツアーでは、"Sufer Girl"に続いてアコースティック・アレンジで演奏された"Wendy"。 今回はオリジナルに忠実なアレンジで、ペケペケ気味のギターも良かった。個人的には、間奏でブルーズハープが聴けたアコースティック・アレンジが一番好きだけど、大好きな曲なので再び聴けて本当に嬉しい! そして次はBrianが「僕が19歳の時に書いた曲だ」と言って"Sufer Girl"!! マイク・ラヴ率いる今のビーチボーイズ・ヴァージョンもビルボード大阪で聴いたけど、やっぱり僕はBrianの歌・演奏が大好きです。 この曲には魔法がある。何度救われたことか。19歳のBrianを想像しながら、でも今のBrian、ホントに良い顔してるよ。 Brianは、この曲の"We could ride the surf together"からの部分を歌詞を変えて歌うことがあるけど、今回はオリジナル通り。 エンディングは、"Pet Sounds"ツアー以降の原曲と同じような終わり方。 この後Brianが、観客に"Merry Had A Little Lamb"を歌わせるという演出が。("SMiLE"ツアーでの"Raw Your Boat"と同じような感じ) 英語圏だけに合唱もちゃんとできており、Brianは「いいね!レコーディングできれば良かったなぁ。ハハハ」みたいなことを言っていました。 そして"Catch A Wave"、そしてスロー・バラード"Sufer Moon"!Brianのステージでは両曲とも初めて聴けたので嬉しい! 特に後者は"In My Room"と並ぶムードのあるメロディアスな佳作だと思う。コーラスでは、Jeff、Darianなどの声が上手い具合に混ざっていて、素晴らしいの一言。 グッド・オールド・アメリカンな世界にいざなわれたかのような感覚に陥りました。 この後が、"Please Let Me Wonder"そして"All Summer Long"!"All Summer Long"はロンドン直前の公演ではアンコールで演っていたハズなので、ここで登場するということはアンコールでは、お馴染みのあの曲がまた聴けるかも……!! そしてBrianが「さぁ次の曲は"Don't Worry Baby"だ。Jeff・フォスケットが歌うよ!」と紹介。 というわけで今回は"Don't Worry Baby"をJeffが熱唱!Brianの声で聴きたいけど、Jeffも素晴らしいヴォーカリスト。たまにカール・ウィルソンを彷彿とさせるような声質で、これも素晴らしかった! Brianは確か、キーボードで一応コードぐらいは演奏していたはず(笑) そしてメンバーを立つように煽って、次は来た〜〜!!!!"Do You Wanna Dance?" 二部のハイライトの1つが観客総立ちで踊りまくったこの曲!本当に楽しかった!この辺からパーカッションのNelson Braggが物凄くアグレッシブなプレイをしているのが目立つようになり、お陰でこっちの興奮も高まり!その興奮を増幅してくれたのが、"Do It Again"! この流れ、凄い贅沢だよなぁ。そういえば観客が一番一緒に歌っていた曲は、これでした。勿論、ここは僕も一緒に歌いました。 そして勢いそのままに、次は"Darlin'"! 今度はDarian(だったかな?Scottだったかな?)がヴォーカルを担当! 今回のライヴで感じたのは、Brianが大変そうな曲は、思い切ってヴォーカルをバンドメンバーに任せていたということ。……というと後ろ向きな響きもありますが、実際には、素晴らしい実力を持ったバンドメンバー1人1人にも焦点を当てて、"みんなが主役"だったという方が正解。 それだけクオリティーが高かったし、バンドとして融和できた上で、個性の強いメンバーだった。 Jeff、Darian、Scottはこのバンドの中心ともいえるメンバーだから勿論のこと、一部のPaul、それに二部中盤辺りから一気に目立ったパーカッションのNelsonも完全に主役級でした。 そしてBeach Boysの必殺クラシック・ナンバーといえる"I Get Around"!この曲で盛り上がらないわけがない!"I'm gettin bugged driving up and down the same old strip!!"を歌い、"I gotta finda new place where the kids are hip!!"の部分では手拍子!もうこの辺は、久し振りのBrianの大ヒットパレードを堪能しまくっていました。 この後、一旦"Add Some Music to Your Day"でクールダウンしてから"Your Imagination"!やった〜! 考えてみるとBrianのソロ初来日以来、毎ツアー必ず楽しみにしていて、かつ毎回聴けている曲の1つがこれ。リアルタイムで活動するBrianの新曲としては初めて聴いた作品だし、アルバム"Imagination"も大好きなので、思い入れ深い1曲。 Taylor Millsの女性ながら力強いヴォーカルはないけど、初来日の頃に比べてBrianの声が非常によく出るようになったことを改めて実感。 この後、"Goin' Home"に続いて演奏された"Sail On Sailor"は確かDarianがヴォーカルだったかな。しかしこの日一番の大歓声が沸き起こったのは続く"Pet Sounds"! 後半のパーカッション・ソロ部分。その力強いパーカッションに観客から物凄い拍手の嵐!Nelson凄すぎ! ここからは"Pet Sounds"のめくるめくマスターピース! "Sloop John B"、そして"Wouldn't It Be Nice"はいつ聴いても素晴らしいけど、一番の感動はやはり"God Only Knows"! Brianが歌う前に「次の曲は、僕のベスト・ソングだ!」と断言していたのが物凄く印象的でした。僕もロックの歴史上、外すことができない大傑作だと思う。そしてこの曲を歌ってる時のBrianが一番好きだなぁ。最初から最後まで、小声で一緒に歌っていました。 "Pet Sounds"からの各曲のアレンジは、過去のツアーとそこまで変わらず。聴けるだけ幸せ。 さぁ"Pet Sounds"からの曲が終わって、今度は"SMiLE"からの2曲! まず"Heroes and Villains"!今回のアレンジは、Brianの"SMiLE"に収録されているヴァージョン。"Our Prayer"から始まらないで、"SMiLE"ヴァージョンの長い中盤を持っていて、かつ最後が"Our prayer"っぽいコーラスで終わるバージョンって、今ツアーが初めてじゃないだろうか。 そして二部ラストは勿論"Good Vibrations"!今回はサビ前の"I'm pickin' up!"の掛声はなし。ストリングスも絡むシーンがあり。会場の一体感も凄い。 大歓声の中、本編終了。Brianは、来た時と同様、軽く"どうもっ!"といった感じでお辞儀をし、のそのそと退場。 メンバーが去った後、アンコールの拍手!拍手! //encore// そして数分後、メンバーが再び登場! まずJeffが出てきてメンバー紹介。最初にJeffは「ありがとう。ロンドンは僕らのホームタウンだ」とコメント。 そしてメンバーが登場。 Drum. Mike D'Amico Bass. Brett Simons Guitar. NIcky Walusko (Wonder) Percussion. Nelson Bragg Chorus. Probyn Gregory Sax, Strings master. Paul Mertens Strings member. Stack O strings Keyboard and so on. Scott Bennett Keyboard and so on. Darian Sahanaja Guitar, Vocal and so on. Jeff Foskett (Darianによる) NIckyの辺りから先に登場したバンドメンバーが登場に合わせて演奏。いいね〜。 Darianの登場の時は、Beatlesの"I Feel Fine"のイントロも登場。 お馴染みの"Fun, Fun, Fun"のイントロが飛び出し、おお〜!!一部の観客が思わず"Well she got her daddy's car..."と歌いかかるが、Brianの口からは"Way down Lousiana close to New Orleans !" 来た来たっ!"Johnny B Goode"! イントロの元ネタになったチャック・ベリーの黄金ナンバー!これがビックリする程盛り上がった!"Go!! Go Johnny Go Go!!"と合唱するのが楽しくて楽しくて。 Nelsonはもうジャンプしながら凄い勢いでリズムを刻んでタンバリン叩いて。Brianの言葉通り、"I'm rockin' you! Yeah~~!!"ってな具合です。 あとはいつも通りのスタンダードナンバーの連続。"Help Me, Rhonda"、"Barbara Ann"、"Surfin' USA"、そして今度はしっかり"Fun, Fun, Fun"! "Barbara Ann"の前の"Everybody say Yeah~~~!!"も勿論登場!"Surfin' USA"の波乗りダンスは、ストリングスチームもやっていました。 "Fun, Fun, Fun"のラストはバンドメンバー全員が飛び跳ねるぐらいの勢い。中でもNelsonとScottは目立っていました。 その中をBrianは、「ほんじゃ、また」といった具合で、のそのそと退場。Brianらしいなぁ。 //2nd encore// 大歓声、"Brian~~~!!"の声は鳴りやまない。今度はすぐにメンバーが登場。 最後にBrianがプレゼントしてくれたのは勿論"Love & Mercy"! 直前のツアーでは演奏されない日もあったようで、もしかしたらやらないかも!?なんて思っていたけれど、最後はやっぱりこの曲を聴きたい。 これこそBrianが伝えたいメッセージ。今回は2番でトーキング調になることも歌詞を変えることもなく、初来日ツアーの時と同じような感じで歌っていました("SMiLE"ツアーの時の、最後に半音上がるアレンジもなし) というわけで、なんと全部で44曲も登場!これが日本から来た甲斐がありました!明日も明後日もこれが観れるなんて!素晴らしい! (2011/09/16) |
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