通勤の歌

【lyric】

もし朝早く起きたのなら 駅に早く着いたのなら
少し早足で歩いてみよう 大阪駅から地下道潜り抜けて スカイビルが見えてきた

赤信号で待たされたなら 爽やかな風吹いたのなら
そっと匂いかいで確かめてみよう 京都の香りが運ばれてきたなら きっと前歩いてるはず

"早く青になれ"
信号見て呟く まるでゲートでイレ込む様に。
でも そんな時に限って 車は飛んでくる。

ちょっと駆け足で公園抜けて 道路を渡って会社が見えれば
後は一直線 前を逃げてるはず
僕は追い込み 肩を叩くよ
大好きな君 捕まえた


【self liner notes】
昔、とある事情で会社の先輩をテーマに作った曲です。
その先輩はサザンのファンで、"人気者で行こう!"に収録されている"海"が好きとのこと。

そこで、私は、サザンっぽい曲を作るのではなく、桑田佳祐が影響を受けた主に60年代ロックっぽい曲を作ろうと思いました。
そうすれば、結果的に、アプローチは違うもののサザンと同じ目線に落ち着くのでは・・という発想です。
それは、つまるところ、私自身のルーツ・ミュージックに忠実な曲を書く・・ということでした (かつ"海"にも通じるものがある曲・・というのが作る上でのテーマだったわけです。加えて先輩が爽やかな人なので、爽やかなムードも盛り込もうと思いました)

"海"は、のどかで、そこはかとなく幸福感が漂う曲です。
海、60年代、幸福感。こうなるともう答えは1つ。初期のビーチボーイズ!
・・というわけで、この曲の根底にあるのは、ビーチボーイズっぽさ。具体的に意識した曲は"Surfer Girl"。
ドラムのパターンや後半の転調、"捕まえた"という部分の展開、何より最後の"Little Girl"というバックヴォーカルを聴けば、それは分かって頂けると思います。
ただし、"Surfer Girl"とは似て非なる曲。あくまでも、この曲ならでは色を出したかったので、より"幸福感"を引き出すために7thコードを意図的に使いました。

ちなみに、その他にも、60年代っぽさはいくつか織り交ぜていて。
例えば、出だしのギターは、ビートルズの"This Boy"、一番最後のギターの終わり方はストーンズの"Time is on my side"を意識しています。

歌詞は、当時大阪に勤務していたのでその際の道のりをそのまま書いてます。
"ゲート"とか"逃げ"、"追い込み"というフレーズを散りばめたのは、その先輩が競馬好きだから("京都の香り"というのは京都在住だったので)
尚、この曲のオリジナル・バージョンでは、先輩の名字をまんま使っていたので、公開にあたり、そこの歌詞だけ変更しています("大好きな君"という部分)




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