エッセイ20 シビアなアンパンマン社会 朝、たまたまテレビをつけたらアンパンマンがやっていたので、つい、見た。 長ネギマンなる人物が登場していた。 彼の元キャラは絶対にスーパーマンだと思う。 だって、普段はネギをかついで田舎言葉丸出しの、まさにアニメ版・吉幾三とでも呼べそうな、ネギ男さんだかネギおじさんだかというキャラなのに、敵が現れると長ネギマンに変身するのだから。 しかも、この人物、変身シーンを決して見せないところまで似ている。 一方で、オールドタイムに見ていた人にはお馴染みの、あの2人が登場しない。 そう。カレーパンマンと食パンマンである。 私は、"アンパンマン"というアニメは幼稚園だか小学校だかの頃以来、全く見ていなかったので分からないが、もしかしたら、現在は不遇をかこっているのだろうか・・? 考えてみたら、カレーパンマンは辛口なコメントをするわけでもなし、食パンマンも、食あたりの良いコメントばかりで今ひとつ面白みに欠ける。ドキンチャンと結婚&夫婦漫才という方向性になれば面白かったかもしれないが。 しかし一方で、彼らのぼやきが聞こえてきそうだ。 食パンマン「いやぁ、食パンって設定自体が結構厳しいんですよ。ほら、最近は色んな菓子パンが売られてるじゃないですか。なので、シンプル過ぎる僕は、イマイチ人気が低迷中なんです。勿論、朝の食卓の定番ではあるんですが・・・。卵パンマンに変身出来るとか、そういう工夫でもあれば別なんですが・・・」 カレーパンマン「いやいや、食パンはまだいい方ですよ。俺なんか、エンディングの曲が流れる間も、殆ど登場しませんから・・。バタバタ走るだけのバタコにすら負けてるんですよ・・。本当は長ネギマンのポジションに俺がいるはずなのに・・。なんか一気に抜かれましたよ」 どの世界でも世代交代はシビアなようだ。 |
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