エッセイ16 国会図書館 大学時代の話。レポート課題で読まなければならない本が2冊あった。 2冊とも、普通の図書館には置いていない古い本だったので、面倒くさいな〜と思いつつも、国会図書館へ。 最寄駅の永田町で下りて、5分程歩いてくると、見えてきました。国会図書館。 いや〜、デカイですね。 凄いな〜と思いつつ、なおも歩いていると…… 「ママ、トイレ……」 という声が聞こえた。 斜め横を見てみたところ、サザエさん風の髪型が印象的なおばさん(以下、サザエさん)と、息子とおぼしき5歳ぐらいの男の子(以下、タラちゃん)が歩いていた。 サザエさんは、 「あら……困ったわねぇ!!しょうがないわ。国会図書館まで我慢出来る?」 とタラちゃんに聞いた。 タラちゃんは、 「我慢出来ますぅ〜♪」 ……とは言わなかったが、コックリ頷いていた。 図書館目指し、ダッシュで駆けるサザエさんとタラちゃん。 かくいう私も、後を追って(?)小走りに図書館へと向かった。 さて、国会図書館の中に入ると、まず、荷物を預けなければならないらしい。 面倒くさいことだ。 100円ロッカーに荷物を預けて、さて、入ろうと思うと、今度は、入場券(?)のようなものを書かされた。 ここまで約10分間。 ますます面倒だな〜と思い、中に入ったところ、何やら受付のようなところにみんなが並んでいる。 どうやら、借りたい本の番号をパソコンで調べ、紙に書いて受付に持っていくと、15分くらい待たされた後に、希望の本を受付で借りれるらしい。 確かに、本を丁寧に扱い、守るためにはこれぐらいきっちりとした管理をしなければ駄目なのだろう。 しかし!!読む前に疲れた……。 第一、これでは、図書館に並ぶ本を眺めて、 「あ、この本、面白そうだな〜」と選ぶ楽しみが無いではないか。 と、1人で憤慨しながらも無事、お目当ての本を入手し、読もうとした。 と、その時、時計を見ると、午後4時過ぎ。 !!! 閉館時間が徐々に近づいてる〜! 仕方が無いので、借りようと思ったが……そうか。国会図書館って貸し出ししてないんだっけ……。。 というわけで、終了ギリギリのコピー・コーナーに向かった。 コピー・コーナーでは、コピーしたいページに付箋を挟み、係員まで持っていくのだが、ここでまた問題が発生した。 私は、全部で100ページの本を80ページ分(←1度にコピー出来る最大ページ数)コピーしようとしたのだが、係員が一言、 「半分以上のページのコピーは、その本を複写するということになるので、別の紙にご記入ください」 う〜……こんなに時間がかかるのか……。 仕方が無いので、別紙に記入したところ、「本をコピーする目的」みたいなのを書く欄があった。 この時点で、私も相当に苛ついていたので、 「コピーしてからのお楽しみ♪」 と、つい冗談のつもりで書いたところ、何故か無事にコピーしてもらえた。 ……これ書かせる意味あるんだろうか。 とまぁ、ドッと疲れて国会図書館を出たのだが、帰り道、フト思った。 タラちゃん……間に合ったかな?? |
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