エッセイ11 N君の宿題 知り合いの、小学生N君のお母さんに、宿題を見てくれと頼まれた。 断っておくが、私はN君とは面識が無い。 あくまでもN君のお母さんと知り合いなのだ。 だから、上の文章では「知り合いの」と「宿題」の間に「、」を打った。 仮に私が小学生N君と知り合いならば、「知り合いの小学生N君のお母さんに、〜」という「、」の打ち方をすべきである。 日本語というのは中々難しい。 で、本題。 ……に入る前にもう1つ断っておくが、「宿題を見てくれ」というのは、文字通りの意味である。 つまり、普通、「宿題を見てくれ」というのは、「N君の側について、宿題を教えてやってくれ」という意味だが、今回の場合は、本当に見るだけ、つまり、N君が解いた答えをチェックしてくれ、という意味なのだ。 これだから、日本語はややこしい。 で、本当に本題。 早速、N君の宿題を見た。 理科の宿題らしい。 "ヘチマ"やら"昆虫"やらについて書いてある。 懐かしいな〜と思いつつ、答えを確認していく。 うん。間違いは無いみたいだ。N君。なかなかやるじゃないか。 ……などと思いつつ最後の答えを確認したところ、謎のコメントが書いてある。 「水虫のクラプトン」 ………?みずむしのくらぷとん?? エリック…クラプトンが水虫? そんな話は聞いてないぞ? 驚いて問題文を読んでみた。 「A群の昆虫は、主にどんなものを食べていますか?次の中から選びなさい」 ……N君。答えは、「水中のプランクトン」だよ……T▽T クラプトンは水虫じゃないよ……… その後、数週間、クラプトンの曲を聴く度に、「水虫のクラプトン」という言葉が脳裏にちらついてしまった……。 |
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