WEST SIDE STORY 2023年8月6日(日)15時30分開演 会場:オリックス劇場 オリジナル演出・振付:ジェローム・ロビンス 脚本:アーサー・ロレンツ 音楽:レナード・バーンスタイン 演出:ロニー・プライス 振付:フリオ・モンへ 音楽監督:グラント・ストリアーレ 舞台美術:アンナ・ルイゾス 照明デザイン:ファブリス・ケブール 音響デザイン:トム・マーシャル "作曲家"レナード・バーンスタインとしての代表作である"West Side Story"。 "Mambo"や"Somewhere"はじめ名曲揃いで大好きな作品。"Symphonic Dances"は何度聴いたか分からない。 スピルバーグ監督が映画化したのは記憶に新しいが、やはり観るなら生のミュージカル上演がいい。 そう思っていた矢先、ブロードウェイの精鋭たちが装いを新たに来日上演してくれたので行ってきた。 本作の成立過程がプログラムに上手くまとまっていたので、要約すると、きっかけは1943年まで遡る。 ジャズ・バレエ"Fancy Free"(後に"On The Town"としてミュージカル化)でジェローム・ロビンス(振付、演出)とバーンスタインは共作。 この縁がきっかけでロビンスは、1949年、バーンスタインに"ロミオとジュリエット"の舞台をNYに移し変えたミュージカルのアイディアを持ち掛け、アーサー・ロレンツに脚本を依頼する。 当初は"West"ではなく"East Side Story"というタイトルで、「東部地区でのユダヤ人少女とアイルランド系アメリカ人少年の恋愛が宗教上の理由で引き裂かれる」話だったそうだ。 それが1955年に、当時社会問題であった「移民の非行少年の抗争」に変わり、1957年9月26日からブロードウェイで上演された。そして1961年に映画化されて大ヒットした。 そんなわけで、もう60年以上前に書かれた楽曲なのに……感想としては、「やはりバーンスタインの音楽は素晴らしい」の一言だった。 今朝生まれたかのような瑞々しさ、パワー。 "指揮者"としては勿論、"作曲家"バーンスタインは本当に凄い。"West Side Story"、"Candide"、"Fancy Free"。どれも永久不滅の名曲揃い。 ステージ上で繰り広げられるダンスに抗争、ラヴ・ロマンス、それに人種差別へのメッセージなど見どころは沢山ある本作だが、私にとっては"バーンスタインの音楽の美しさ"に尽きるなと改めて思った公演だった。 |
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