Q:A Night at the Kabuki 2022年10月15日(土)午後6時00分開演 会場:新歌舞伎座 作:野田秀樹 演出:野田秀樹 それからの愁里愛:松たか子 それからの瑯壬生:上川隆也 源の愁里愛:広瀬すず 平の瑯壬生:志尊淳 他 【ストーリー】 12世紀の日本、激しく対立する源氏と平家。その戦下、たった5日間――432,000秒の恋に身を焦がす若き瑯壬生と愁里愛。すれ違って死を迎えるはずの2人が、もしも生きていたら……。 人間の愛、憎悪、友情、裏切り、予言、そして運命の翻弄、時代の悲哀……QUEENの名曲が彩る幾つものファクターが複雑に交錯し、スリリングな展開を見せる。 (公演ウェブサイトのイントロダクションより抜粋) 【客入り】 立ち見まで出る満員。 【感想】 クイーンの曲をふんだんに使い、海外公演まで成功させた作品ということで期待度は高かったのだが、個人的には外れ。最後列で舞台が見えづらかった点を割り引いても、"わざとらしさ"と"騒々しさ"だけが印象に残った3時間だった。 ラストの10〜20分ぐらいは綺麗に収束させていたが、そこに至るドタバタは、正直何が面白いのかさっぱり。 観客結構笑ってたけど、どこに笑える要素があったんだろうか。 「名を捨テロリスト」とか「乳〜母〜」とか。お得意の「言葉遊び」も要はただのダジャレなので、余程出来が良くないとイタいし、しんどい。 わざとらしい台詞回しと声色の野田秀樹さんには、悪い意味で「この人、相変わらずだな」と思ってしまった。。(あと吉本新喜劇のすっちー(すち子)にそっくりだった) わずかな時間しか共にしていない相手を探し続けた瑯壬生には強く共感できるので、あんなドタバタではなく瑯壬生の内面だけに焦点を絞って、登場人物も上川隆也と志尊淳だけだったら良かった。想像の余白をもっと作って欲しかった。 とにかく終始うるさくて、後半、松たか子が「手紙は届かなかった」としつこく繰り返す辺りはげんなり。 楽曲も、確かに「オペラ座の夜」っぽい演出は見られたもののクイーンでなければならない、という程の理由は感じられず。 プログラムに、コロナで演劇が不要不急と言われたことに恨み言を書いていたけど、私にとってこの作品は不要不急だった。正直、同じ時間にやっていた大阪城のイベントで、マツケンサンバを生で観た方がよっぽど楽しかった。 |
|