Patti Smith and her band Billboard Live Osaka 2016年6月9日 【感想】 アレン・ギンズバーグの生誕90周年を記念した詩の朗読と演奏のステージ"THE POET SPEAKS ギンズバーグへのオマージュ"を行うため3年ぶりに来日したパティ・スミス。 合わせて東京と大阪で行われたビルボードライヴのうち、6/9の大阪公演2nd stageに行った。 そして、このライヴで一生忘れられない経験をすることになった! ライヴ全体のレポートは大鷹俊一さんによる東京公演レポの通り、最初にパティの娘・ジェシーと、チベット人シンガー、テンジン・チョーギャルの演奏でスタート。 パンク・ロック、それにアレン・ギンズバーグに代表されるビートニク。両方とも、自由な路上の旅、それに言葉や音楽が持つパワーを信じた表現形態なので、チベットの自由を訴える歌詞を前座に据えるのが、パティらしい。 その後レニー・ケイ、ジェシーと共に登場したパティの1曲目は"Dancing Barefoot"。 演奏後にステージに向かって"Welcome to Osaka"と声をかけたら"Thank you"と言って、大阪についての思い出を語ってくれた。 大阪にはいろんな思い出があるわ。例えば、レニーが夜の街で飲んで泥酔したこととか。 あまりにも泥酔してホテルの前でベロンベロンになってて、ホテルのスタッフが飛んできて注意されたり。 そんな具合に沢山の思い出があるのよ。 これには思わず笑った。 "Redond Beach"や"Beneath The Southern Cross"といった定番曲中心に盛り上がる中、今回ならではだったのがアレン・ギンズバーグの詩の朗読。 韻を踏むリズムが心地よく、かつてビートニク達がやっていた朗読会もこんな感じだったんだろうな、と思い、サンフランシスコを思い出したり。 そんな中、パティは頻繁に音響に声をかけており、何やら気になっている模様。 ギターの返しが小さかったのかな? "Pissing in a River"の最中だったか、3回ぐらいやり直しても上手くいかず、「別の曲を演るわ」と言って、なんと登場したのは"Gloria"!これはもう大興奮だった! ここから観客も総立ちで、続く"Because The Night"は大合唱に。 本編が終わり、ステージから花道に向かうパティに駆け寄ったら握手してくれて、さらにサンフランシスコで購入したCity Lights Booksの鞄を見せたところ「お!行ったのね!と言って笑顔で握手してくれた。 これだけでも嬉しかったのだが、本当の大興奮はここから。 アンコールで登場したパティが、東京と同じく"Banga"の演奏時に「客席でギターが弾ける人はいないか?」と。 誰も行かないので、ステージ横まで行って上がろうか迷ったら、スタッフが"Go!"と。 思いきってステージに上がったら、パティが弾いていたギターを渡され、1コードだけだからずっと弾いてて、と言われて。 "Banga"なのでまずはDをひたすらストローク。……指で(汗) 途中マイクも向けられつつ、レニーを見ながらストローク。 そして終わったので、帰ろうとしたらレニーが「まだだ」と言い、ピックを渡され、俺が教えるから演奏を続けろ、と。 そして始まったのが一番好きな"People Have The Power"!! 実は、この曲、ピアノでは演ったことあるのだが、ギターでは初めて。 レニーの手元を見て、まずはD→Gの繰返し。その後は、レニーが、「いくぞ、F#m、G、D、E……」とナビゲートしてくれたのだが、パティは背が高いので、ギターのストラップが長くて(^^; 小柄な私は、F#mで大分焦った。 レニーが"OK!これでお前もメンバーの一員だなっ!"と言ってくれて、素で嬉しかった(笑) それにしても大好きなあの曲を、まさかステージからギター弾きながら、一緒に歌うことになるとは。 戻ってみたら、最初指で弾いていたので血だらけに。パティのギター、血だらけにしてしまったかも。。 最後の挨拶にも呼ばれてパティやレニーとステージに立つという、素晴らしい思い出になりました。 パティやレニーには、「一緒のステージに立てて嬉しいです」というのが精一杯だったなぁ。 いやはやまさか、右にパティ、左にレニーがいて、Billboardのステージで共演するとは!大好きなアーティストとの共演なんて初めての経験だったので本当に感動だった。 前回の来日公演でもレニーは何枚かのピックをくれたのだが、それは全てレニーの名や"Banga"のピックだったので、多分、配布用のやつ。 でも、今回もらったのはリアルに彼が弾き込んでいるピックだったので、それも嬉しかった。 いずれ、私自身のライヴでも、レニーからもらったピックで"People Have The Power"のカヴァーを演奏してみたい。 |
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