Mr.Win's Room

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Rolling Stones

 

"14 on fire JAPAN TOUR"
東京ドーム 2014年2月26日

-setlist-
1 Get Off Of My Cloud
2 It's Only Rock'N'Roll
3 Tumbling Dice
4 Wild Horses
5 Emotional Rescue
6 Doom And Gloom
7 Bitch (Fan vote)
8 Honky Tonk Women
9 Slipping Away (with Keith on lead vocals and Mick Taylor joining on guitar)
10 Before They Make Me Run (with Keith on lead vocals)
11 Midnight Rambler (with Mick Taylor)
12 Miss You
13 Paint It Black
14 Gimme Shelter
15 Start Me Up
16 Brown Sugar
17 Jumping Jack Flash
18 Sympathy For The Devil

(encore)
19 You Can't Always Get What You Want
20 Satisfaction (with Mick Taylor)

【感想】
遂に始まった8年ぶりの来日公演!
2012年に開催された結成50周年の記念ライヴ(ロンドン、ニューヨーク)は、今なおストーンズ健在を示す素晴らしい内容で、"Doom And Gloom"、"One More Shot"といった新曲も格好良く、しかもミック・テイラーまでゲスト登場するとあって、本当に楽しみにしていました。

メンバーが来日したのは公演に先立つ23日。
今回のツアー"14 on fire"の初演となったUAE・アブダビからチャーター機での来日でした。
羽田空港には迎えのファンもおり、メンバーもサインなどしたようです。(この模様は、公式ウェブサイトにもYou tube動画としてアップされました)

ミックは翌24日の晩には駐日米国大使公邸で行われていたアメリカのバレエ団「アメリカン・バレエ・シアター」を歓迎する大使主催の宴に出席し、キャロライン・ケネディ大使と歓談するなど、精力的に活動していた模様。

さて、26日当日。私は16時頃、東京ドームに到着。
開場30分前にも関わらず、この時点でグッズ売り場は70〜90分待ちという長蛇の列。
一応並んだのですが、グッズを見たところ、殆どがベロマークをあしらったTシャツやタオル、レザージャケットなど。
イマイチだったので、パンフのみ購入し、会場へ。

メンバーの平均年齢が69.5歳、東京のみ、しかも3公演だけということもあってか会場は満員御礼!
当日券も出ていたようですが、最終的に9割以上は埋まっていたと思います。

私の席は、アリーナ最前列A7ブロックの9列目!
丁度、定価8万円のゴールデン・サークル席のすぐ横(実質的にはほぼ同じエリア)!!これは近い!!
過去のストーンズ・ライヴでも、これ以上近かったのは武道館公演だけだぞ!
もう始まる前から大興奮でした!

チケットには18時30分開演とありましたが、18時15分にtwitterを確認したところ、公式アカウントで「あと45分でショーが開始!」となっていたので、客の遅れも含め、19時スタート予定だったのでしょう。
その19時を少しだけ過ぎた頃、会場暗転!
"Sympathy For The Devil"のイントロのようなリズムが流れ、2012年の50周年ライヴのイントロのように変化し……アナウンスが!

"Ladies & Gentlemen Please welcome...The Rolling Stones"

Yeah~~~~!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
そして、スタジオver同様のあのイントロが!!!!キタキタキタ〜〜〜!!"Get Off Of My Cloud"!!!

ブライアン在籍時のストーンズの中でも特に大好きな1曲!
50周年記念ライヴでのスタジオ同様のアレンジによる格好良いオープニングには、今なおストーンズが転がり続けることを実感させられ、感動でした。
前回の来日公演でもB-Stageで大盛り上がりだったこの曲、今回も特に楽しみだったので、直前のUAE公演で演奏されなかったのが本当にショックで!これが聴けなかったら悲しすぎる!絶対セットリストに復活させてくれ!と念じていました。
いやぁ、念じれば通ずる!チャーリーのドラムを聴いた瞬間、鳥肌立ちました。
"Hey! You! Get off of my cloud!!!"の部分は一緒に歌い、腕を突き上げ!! 結局、この日、殆どの曲で腕を突き上げ続けることに(笑)

歌い終わってミックが"Thank you!! 帰ってきたぞ東京!!"

そして次!このイントロは……あ、イントロとちった(笑)
とちってやり直されたイントロは"It's Only Rock'N'Roll"!
ステージを左右の端まで動いて腕を振り回して煽るミック!70歳が嘘のよう!
おいおい、前回の来日以上に元気なんだが!!

そしてミックが……

"How are you doin' alright?"
Yeah~~~~!!!

"Are you feelin' good?"
Yeah~~~!!!

"ARE YOU FEELIN' GOOD!?"
"YEAH~~~~~!!!!!"

これだよ!ミックとのこのコール&レスポンス!ストーンズが日本に戻ってきたんだ!

そして"Tumbling Dice"!!
早くも登場か!!序盤でこの曲って、"Voodoo Lounge"ツアーを彷彿とさせるなぁ。
ミックがセンターに伸びるせり出しステージまで出て踊り狂っている!
お!ロニーが前の方に出て、ソロを弾いている!ロニーも元気!!
横の方を見ると、コーラスのリサ・フィッシャーとバーナード・ファウラーも元気そう!

歌い終わりミックが"どうも有難う〜〜!みんな最高〜〜!みんなに会いたかった"と日本語で挨拶。

そしてスローに始まったのは……"Wild Horses"!!!!
中学生の頃、この曲に出会ってから何度聴いたことか!
これまで行った公演では1度も聴けなかったのです。 やっと聴けた!!!(涙)
"W~~~ild Horses"の部分を、キースがコーラスするのを聴いた瞬間は泣けました。

お次が今回のセットリスト中ではレア曲となる"Emotional Rescue"!
ミックのファルセットは、前回来日時の"Worried About You"同様、全然衰えていませんでした!
間奏ではボビー・キーズのサキソフォンが活躍!よくよく考えるとキースと生年月日一緒なんだからボビーも70歳!
いやぁ、彼も若い!

そしてミックがギターを手にして……

"Are you OK~~???"
Yeah~~~~!!!
"OK Tokyo! This one is Doom And Gloom!!"

さぁ新曲!"Doom And Gloom"!
スクリーンにはYou Tubeでも公開されていたPV。キレの良い曲で、ダリル・ジョーンズのベースもうねるように腹に響いてきて格好良かった!

さぁ聴きたかったもう1つの新曲"One More Shot"、演るなら次ですが!!残念!!なかった!
ここで、事前にインターネット投票で、6曲("Silver Train"や"All Down The Line"など)の候補から選ばれた曲の発表に!
この日、選ばれたのは……"Bitch"!!

"Wild Horses"も演奏されたし、"Sticky Fingers"率高い!できればそろそろミック・テイラーに登場して欲しいぞ!!

ここでもミックのアクションは凄まじかったのですが、何が凄いって、省エネしながら激しく見えるアクションのやり方が前回以上に洗練されていること!(もちろん、キメる場所では、本気でキメてくる)
還暦を過ぎたあたりからのミックは、健康維持は勿論、それまでと同じぐらい激しく見えるアクションを、いかに体力を温存しながら表現するか、という部分も物凄く研究している印象を受けるのですが、この日も拳の突き出し方や手拍子の出し方などがとにかく上手い!
この日、私はミックに70歳という年齢をまったく感じませんでした。それがどれだけ凄いことか。
ミックはロックンロールの化身ですわ。

そして、おお!これもスタジオ同様のイントロで"Honky Tonk Women"!!
これはもう大合唱!ダンスパーティー会場の東京ドームを、ミックが先導し、みんなで"Ho~~nk Tonk Women~~~!"を歌いまくりました!

以前はお馴染みだった、チャック・リベルのキーボード演奏中、キースが入ってくるというシーンが見れなくなったのは残念ですが、チャックも元気そうで何より!

そしてミックが……
"どうも〜有難う〜!"
スクリーンに映る客席を見ながら"久しぶり〜!"

いつも思いますが、ミックのサービス精神は凄い。よく日本語をここまで色々覚えてくれるもんだ。

ここでメンバー紹介。
リサ(「リサのヘアスタイル、素敵〜」との日本語コメント有り)、バーナード・ファウラー、ティム・リース、ボビー・キーズ、チャック・リベル、ダリル・ジョーンズ、そしてロニー(「ロニーの靴、ダサ!」との日本語コメント有り)、チャーリー(ミックがセンターのせり出しまで連れて行き、ちょっと照れてた(笑))、そしてキース!!!

キース!キース!!!!!

"Tokyo!It's good to see you again! How are you doin'?"

Yeah~~~!!!

そして"Let me introduce to you ...Mr.Mick Taylor"

キタ〜〜!!!ミック・テイラー遂に登場!お〜、一時期よりは痩せたかな?
始まった曲は"Slipping Away"!
ミック・テイラーをゲストに演る曲としてこれが選ばれたのは意外!!
"Steel Wheels"に入っていた曲だから、共演は初めてでは!
そしていざ聴いてみると、これがいい!
ミック・テイラーの流暢なギターが、この曲の洗練された感じに凄く似合っていました。

そして必殺ナンバー"Before They Make Me Run"!!!
この日のキース、全体を通して元気がない印象で、疲れていたのかな、と思うのですがヴォーカルはしっかりと出ていました!
もうアクションも殆ど取らず、黙々と演奏し、歌うだけといった感じでしたが、いてくれるだけで良い。

キース、残りの2公演では、曲変えるかな?それともこの2曲で固定かな?
"Before The Make Me Run"は毎回聴きたいとして、もう1曲で、"Connection"とか"You Got The Silver"とか演ってくれたら最高なんだけど。

そしてミックがブルーズハープを吹き、そこにミック・テイラーがギターで絡み!
出た〜!!"Midnight Rambler"!
ここでの注目も、なんといってもミック・テイラーのソロ!!!!
凄い!!音数の多い、メロディアスなソロ!これぞ70年代ストーンズ!!!
そしてその横には、キースとロニーもいる!!
この3人が並んでギターを弾いていて、その前をミックが縦横無尽に走り回る!

もう、この絵だけで凄すぎで。頭の中で70年代のライヴ映像を思い出しながら、目の前を観ていると、何かこう"Get Yer Ya-ya's Out!"にタイムスリップしたような!!
ミックが"Everybody say! Oh Yeah~~!!!"
Oh Yeah~~~!!!!!!

スローになり、タイトなギターが打ち込まれ、そしてエンジンが再稼動して、ミックの流れるようなソロになって!!!
これは凄い!目の前で起こっていることが伝説だと自覚しながら、それを観る興奮たるや!

"Are you feelin' good?"
Oh Yeah~~~!!!

そしてチャック・リベルのキーボードが次の曲を暗示して、

"If you feel like singing? OK?"
Yeah~~!!!

間違いない!次は"Miss You"!

ミックのクネクネとしたパフォーマンス。そしてボビー・キーズのサックスが無茶苦茶格好良い!!
この間も、キースは黙々と静かに演奏。キース、大丈夫か!!??

ミックが客席映像に映った女性ファンに「超可愛い!」と言って笑いを取った後、そのキースがあのイントロを……!!

"Paint It Black"!!!

ストーンズで最初に好きになった曲だけに何度聴いても、胸が熱くなる!!
ミックが丁度黒い衣装になっている演出がまたニクい!
後ろの方で涼しげな表情でドラミングを続けるチャーリーがまた格好いいんだな!

それにしても、もしブライアンが生きていたら、ミック・テイラーのようにゲストで出たのかな?
キースの横辺りで、座ってシタールを演奏するブライアンの姿を頭に浮かべ、ロンドンで観たマーキークラブの跡地やチェルトナムの墓、ブライアンの実家なども思い出しながら聴いていたら、妙に泣けてきました。

それにしてもミックのヴォーカルは凄いの一言。正直、この日の印象はミックにつきます。
それだけ圧倒的でした。

一方のGlimmer Twinsの片割れは、続く"Gimme Shelter"でイントロを失敗し、やり直し。
おい!キース!本当に大丈夫か!!残りの公演では元気で気合に溢れたキースをまた見せてくれ!……いてくれるだけでも最高だけど!!

そして"Gimme Shelter"といえばリサ!!!
この日のリサ、凄すぎ!!序盤の"Oh~~!! Children!!!"の部分から、節回しが素晴らしい!
そしてセンターせり出しに出ての"Rape~~!Murder~~!!"の部分の声量!!毎回のことながら凄すぎてゾクゾクさせられる!!
ミックもせり出しに来て、リサと一緒に"I tell you sister!"の部分を!!
これまで観た中でも特にインパクトの強い"Gimme Shelter"でした!

ミックが"Thank you so much for coming to see us again! Tokyo is very very sweet and kind!"と言って始まったのは"Start Me Up"!!!

勿論、拳の突き上げに"You! You!"の部分を一緒に歌うお約束は、熱狂中のアリーナA7ブロックはみんな揃ってやってました!

ここからは定番曲のオンパレード!
8年ぶりの"Brown Sugar"で、"Yeah Yeah Yeah~~!! Hooo~~~~!"をやって飛び跳ね、問答無用のロックンロール・ナンバー"Jumping Jack Flash"で頭を振り乱し、"Sympathy For The Devil"では、悪魔的な衣装に着替えたミックに酔いしれ本編終了!

特に"Brown Sugar"のイントロでのグルーヴ感が、過去最高だった!
"Jumping Jack Flash"では、キースがミックのMCが終わる前に弾き出しかかるハプニングもありましたが、それも含めて、ミックのパフォーマンス、観客の"But it's alright now, in fact it's a gas"の大合唱が最高な名演でした。
この日はとにかく、観客席が一緒に大合唱!私自身も含め、A7はみんな歌ってたんじゃないだろうか。
そしてミック!!ステージの端から端まで80m〜90mぐらいを全力疾走!!
これ、ミックが「ここがキメどきだ!」と思った時(前回来日時なら"Satisfaction"の後半)にやるアクションですが、軽快さとスピードが半端ない!8年前より確実に速く、元気でした!!

マイクがハウリングする場面も何度かありましたが、それすら"It dosen't matter!!"と言いたい最高のステージでした!

そしてアンコールでは、洗足学園音楽大学の在学、卒業生を中心とした合唱団「洗足フレッシュマン・シンガーズ」がステージに登場!
おお!!コーラスを忠実に再現した"You Can't Always Get What You Want"!!!!
これが聴きたかったんだ!!!もうこれは大感動でした!!キースのギターが入る瞬間は思わず涙出ました。
まさにこのツアーの目玉であり、後半最大のハイライトです。
この素晴らしい演出とともにミックと一緒に歌ったのは一生忘れません!
リサも、メロディー通りに1オクターブ高く歌う感じで格好良かった!
そして終盤は、生のコーラス隊がいるだけに、"Let It Bleed"でのあの感じが再現されて!これも素晴らしい!!

さぁ"Are you ready?" Yeah~~~!!!と最後のトドメは勿論"Satisfaction"!!
ここはキースも綺麗にイントロを決めていました!

しかし、何度も言いますが、ミックが凄すぎる!なんなんだ!あの元気ぶりは!
あれだけアクションして、走って、声もしっかり出て!ミックは神!
そう思わされたあっという間の2時間強!レア曲は少ないながら、過去観たストーンズ公演の中でも印象深い1日になりました!!あと2公演楽しみ!!

copyright1
(制作:木戸涼)

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