Mr.Win's Room

Mr.Win's Room

Home / Profile / Music Works / Essay / Report / Kyushu


Garth Hudson featuring Maud Hudson

 

Garth Hudson featuring Maud Hudson
Billboard Osaka 2013年7/30(火) 2nd stage

Daniel Lanoisに続き、連日、ビルボード大阪に行ってきました。
今日のお目当てはGarth Hudson。いわずと知れたThe Bandのメンバーです!

Dylanファンの割りに、私はThe Bandをあまり熱心には聴いておらず、持っているアルバムもDylan作品で聴けるものを除くと、"Music From Big Pink"、"The Last Waltz"、"Rock Of Ages"、Rick Dankoのソロ"Times Like These"ぐらい。

ですが、去年Levon Helmが亡くなったので生きているThe BandメンバーはもうRobbie RobertsonとGarthの2人だけ。
Garthも76歳と、恐らくは最後の来日になると思われるので行ってきました。

結論から言ってしまうと、これが予想を遥かに上回る、そりゃもう素晴らしいライヴでした!!(正直、前日のDaniel Lanoisが霞んでしまうぐらい素晴らしかった!)

客席から見てステージ左側にSteinwayのグランドピアノやYAMAHAのキーボードなどで囲まれて腰掛けたGarthは、白髪に白い髭とまさに仙人のような風貌。

その横前方に車椅子に座り、右手に握った杖でリズムを取りながら歌う奥さんのMaud Hudson。

その横には以下のメンバー。
Marty Grebb(ベース、サックス、ギター、ヴォーカル、ピアノ)
Paul Rigby(ギター、ベース)
Ernesto "Ernie" Colon(ドラム、パーカッション)
Steve Sacco(パーカッション)

セットには和太鼓も置いてあり、ライヴはその和太鼓などを使ったリズム・インストものからスタートしたんですが、いざ歌に入るとMaud Hudsonが凄い!

正直、最初は「このおばあちゃん、歌えるのか?」なんて不安に思ったのですが、いざ歌いだしたらパワフルにシャウトしまくっていて圧倒されました。

特にMaud Hudsonが"Angel"って言ってた曲(正式タイトルなんだろ?)。無茶苦茶ロックしてました。

勿論、The Bandに欠かせないDylanの曲も演ってくれて、特にGarthのアコーディオンのソロ・プレイから流れるように始まった"This Wheel's On Fire"は絶品だった!(ここでのヴォーカルはMarty Grebb)

ソロ・プレイといえば、Garthがスタンウェイでソロ・プレイする時間があったのですが。これが今ブルーズ・ピアノを練習している私にとっては格好の教材というか。
「あぁ、こういうフレージングもあるんだ」と気付かされる素晴らしいお手本を目の前で聴けて感動でした。

MaudがGarthに"Relased?Released?"と問いかけてから始まった"I Shall Be Released"を一緒に歌ったのも最高だったし、"Up On Cripple Creek"……それに"The Shape I'm In"も演ったよなぁ。この辺も熱かった!

でも一番のハイライトはやっぱり"The Weight"でしょう。
前奏がGarthのピアノからだったんですが、始まった瞬間、客席からも"おお!!"と声が上がってました。

Take a load off Annie, take a load for free; Take a load off Annie, And (and) (and) you can put...

この部分は客席も大合唱!!にはなってませんでしたが(汗)、私は歌いました。
やっぱこの部分は歌いたい!

終演後は、Garthのサイン会状態に。
レコードでも持ってくれば良かったなぁ(笑)

Garthと握手だけしましたが、指が長いのが印象的でした(鍵盤楽器の演奏家として羨ましいぐらい長かった!)

いやぁ最前席でこんなに素晴らしいライヴを観れて良かった!

よくよく考えると「The Band、あまり聴いてない」と言いながらも好きな曲、結構あるなぁ。
去年Levon Helmが亡くなって以来、聴き返しつつあったのですが、The Band熱、さらに加速しそうです。



(制作:木戸涼)

(C) 2013 copyrights.Kido Ryo