Mr.Win's Room

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TM Network

 
終演後のステージ

TM NETWORK FINAL MISSION -START investigation-
埼玉スーパーアリーナ 2013年7月20日, 21日

-setlist-
Opening
Children of the New Century
IGNITION, SEQUENCE, START
TK Solo
1. BEYOND THE TIME
2. human system
3. Here,There & Everywhere
4. Green days 2013
5. CAROL組曲
6. Just One Victory
7. 一途な恋 〜 DIVE INTO YOUR BODY 〜 COME ON EVERYBODY 〜 Come on Let's Dance 〜 Be Together
8. GET WILD
Dawn Valley
9. Resistance (20日) / I am (21日)
10. Love Train
Ending(Fool On The Planet)

【感想】
TM Network。
間違いなく私の音楽的なルーツの1つであり、中学の頃、最もハマっていたグループです。
にもかかわらず、色々あって過去、実際のライヴを観たのはepic25だけ(!)
実に17年来のファンでありながら、そして何度も観るチャンスはあったのですが、単独ライヴを観るのは今回が初めて!
そんなわけで、沢山の思い出や感情を胸に行ってきました。埼玉スーパーアリーナ2Days!

思えば今回のライヴ、5月に予定されていたのが宇都宮さんがすい臓にできた腫瘤の摘出手術を受けたため延期。
どうなることかと思いましたが、2ヶ月遅れでの開催が決定。初日7月20日を迎えたのであります。



開演40分前頃着いてまずパンフを買うべくグッズ売り場へ。
この時間帯で、既にグッズはSOLD OUTばかり。FANKSたち、歳相応に金持ってるなぁ(笑)

中島みゆきさんのコンサートでもあったパスポート(スタンプ帳)、TMでもありました。
名付けて"永遠のパスポート"。曲名にちなんでますね。
私は買いませんでしたが、小室さんver、木根さんver、宇都宮さんverの3種類があったようです。

ちなみにパンフは「調査報告書」と題した封筒入りのレポート形式のもの。(色鉛筆付き)
今回のライヴのコンセプトに関する小室さんのスケッチで、個人的には写真集みたいなパンフよりよっぽど面白かったです。



さぁ会場へ!



お〜、TRFやaccess、それにエイベックスの松浦社長などから花が。



そしてファンの記念撮影用か、こんなものも!



これは会場内で貼ってあった今回のポスター。
会場内に入ると、おお、虫の鳴き声が。ステージセットは、冒頭の写真の通り、森林を模したもの。
このステージを観た瞬間、「今日は間違いなく"Carol"来る〜〜!!」と確信しました(笑)

さぁ開演時間になり会場が暗くなり、ステージのスクリーンに文章が映し出されます。


地球の様々な文化や人間の様々な営みを調査するために、宇宙の異星からやってきた潜伏者(TM NETWORK)。29年にわたり、タイムマシンを駆使し、地球の様々な場所を調査し、母艦であるメインブレインに報告してきたが、彼らに与えられた任期は、まもなく終わろうとしていた。そして新たな潜伏者3人が地球に送り込まれた。

新たな潜伏者のトレーニング期間は3年。彼らは地球の様々な時代・場所・人々と実地訓練を行っていた。任期満了を迎えようとしているTM NETWORKは、自らの調査も続行している中、新たな潜伏者3人の活動を見守るため、タイムマシンに乗り込み再び地球へ……。


今回のライヴは前回同様、異星からの潜伏者になったTM、という設定らしい。
やがてシンセ音の音楽が鳴り、その音が収束していって……おお!このイントロは!!!!
"Children of the New Century"!!!
イントロだけでしたが、もう大興奮でした。このイントロだけで!!!"human system"、何度聴いたことか!!
そこから、"Crazy for you"のようなメロディーが流れて、一旦静かになって。
そしてステージ下部に登場した列車型のタイムマシンの中からはTK!!!
まずは小室さんが1人で登場し、マントを奥のスタッフに渡してキーボードブースに!
そしてキャロル役の女の子が登場し、さらには木根さんも登場し、エレクトリックギターを手に!
お〜!このメロディーは"IGNITION, SEQUENCE, START"!!"Major Turn-Round"からの1曲です!
小室さんと木根さんの演奏にのってUTSUの"Ignition Sequence Start. Break into the dark!"のパートがかかる部分が、格好良かった!

ところで公式のセットリストだと、あたかも"Children of the New Century"、"IGNITION, SEQUENCE, START"を丸々演奏しているかの如く1曲にカウントしていますが、"Children〜"は録音された前奏がちょろっとかかっただけで、"IGNITION, SEQUENCE, START"もUTSUが登場する前に伴奏だけ流していたぐらい。
なので、実質のスタートは、"IGNITION, SEQUENCE, START"が終わり、小室さんがちょろっとシンセをいじった後に始まった"Beyond The Time"から。

この曲のイントロが始まってまもなく、UTSUがステージ中央に登場!
UTSU、痩せたなぁ。一時期、太ってたのに。やっぱり手術の影響かな……?

"You belong to me"

お〜!声はしっかりUTSUだ!!
正直、"Beyond the time"はTMの中ではそこまで好きな曲ではないのですが、しっかり歌詞を覚えていて、一緒に口ずさんでました。

そして2曲目!!キタ〜〜〜!!!!!"human system"!!!!
この曲、何度、聴いたことか!何度ピアノでカヴァーしたことか!
"human system"という言葉、この曲が作られた当時、英語圏では"人体組織"という意味だったのですが、その後、この曲で使っているような"人間関係"、"人の世の中のシステム"といった意味でも使われるようになったとか。

"She is here & He is there in the human system. I am here & You are there in the human system"というラストのコーラス。個人的にはディランの"Like A Rolling Stone"の"How does it feel?"やストーンズの"Brown Sugar"での"Yeah Yeah Yeah Wow~~!!"と同じぐらい、ライヴで一緒に歌いたかった部分なので感動でした。

曲のラストでは、初日は小室さんが、学校のチャイムの音を演奏して終わってました。

さぁ3曲目は……なんと"Here,There & Everywhere"!
まさかの選曲!この曲が聴けるなんて!!これはビックリでした!
そして何ともアレンジがいい!オリジナルではサックスが活躍していますが、今回はイングリッシュホーンかな?
穏やかな音色が曲に凄くマッチしていて、幸福感がたまらなく素晴らしかった!
この曲の"I'm crying〜"の部分、大好きです。

次はシンセ・サウンドがしばらく続いて"Green days 2013"。
この曲は印象に残りませんでした。

そして……おお〜〜〜〜!!!!!!!遂にキタ〜〜!!"CAROL"!!!!!
CAROLのイントロが流れ、黒人ヴォーカルが登場し、オリジナル同様、"She has a power"と語りだします。
そしてUTSUはフェードアウト(休憩タイム)で、木根さんはなんかベンチに座って英字新聞読んだり、ティータイムになっとるぞ。そして外人ヴォーカルがそのまま歌います。
おいおい。。

そういや、昔、TK trapってCD買ったなぁ。なんか小室さんの横顔がプリントされてて、"CAROL"とか"Heaven & Earth"とか外人が英詞verで歌っているやつ。

まさにあれです。TMのライヴでこれは、ちょっとダメだろーと思いつつも、動画でしか観たことがなかった"CAROL"ツアーのステージを彷彿とさせるステージは良かった!
15年以上前、木根さんの本も読んで、"CAROL"ツアーに思いを馳せたんだよなぁ。
キャロル役の女の子も、可愛かったです。

特に"In The Forrest"はTMの曲でも早い段階で好きになった1曲(trfの"masquerade"の原型はこの曲だと思う)。
英詞とはいえ、生でイントロが始まった時は、体がもうひとりでにリズムを刻みました。

そしてUTSUが帰ってきて"Just One Victory"。途中で"CHASE IN LABYRINTH"のオケも挟みつつのアレンジが良かった!

さぁ、CAROL組曲が終わり、"You Can Dance"が流れる中、ステージはアメリカン・バーに。
あのギターは葛城さん?木根さんがブルーズハープを手に、ブルーズに乗せて演奏します。

短いブルーズ・ジャムが終わってから、ディスコ調にアレンジされたこのメロディーは……おお〜〜!!"一途な恋"!!
ラジオ"TMN UNITED"の録音を中学の友達に借りて聞いてたの思い出す!

そして……"La la la la la la la la la la~~~~~~"Woo〜〜〜!!"DIVE INTO YOUR BODY"!!!!
もう踊りまくりですわ。これは。会場の一体感最高!!"鮮やかなダイビンッ!!!""We say Yeah~~!!"もう燃えまくりでした。
そこからお次は……ダダッダッダッ!!よっしゃ!"COME ON EVERYBODY"!
"REMASTER"でのバンドらしい音で一気に好きな曲になった"COME ON EVERYBODY"!この曲のイントロ、最高です。

さらに途中で流れたのは"Come on Let's Dance"のイントロ!!これも忘れられない1曲!
中学の友達が一番好きなTM Songがこれでした。
"Come on let's dance!!! Wow wow wowowowow~~~!!"
TMって、ホントみんなで歌える曲が多いね!そして再び"COME ON EVERYBODY"!
この辺は、ホント燃えました。UTSUはあまり動けてなかったけど、声はしっかり出てました。

さらには"Be Together"!!
この曲のイントロが弾ける瞬間、初日はUTSUが"ただいまで〜す!"、そして2日目は"みんなに会えて嬉しいで〜す!"と一言!
鈴木あみのお陰か、今や"Get Wild"の次に有名なTMソングになったと言っても良いんじゃないでしょうか。
なんだかんだでこの曲は盛り上がります。

メドレータイムがここで終わり、続いてはまたもシンセサウンドから、ダダダダッ!!!さぁキタ!!"GET WILD"!!
今回は、いつもの長い前振りに比べると、比較的早く曲に入りました。
しかも、スタジオver同様のイントロ!"Get Wild '89"ではなくオリジナルに近い形!これは嬉しい!

この後、ステージ上では、銃撃戦に。
潜伏者と、排他的な人間たちという構図なのかな?
そして、TKが演奏するのは"Dawn Valley"!
human system好きとして、これは嬉しい!映画の1シーンのようなステージと相まって、心の中では、夜明けの太陽が見えてました。

最後に火薬で爆音があった後、おお〜〜!!"Resistance"だ〜〜!!!
これも"human system"から!!!
この曲、TMN UNITEDで、"卒業にあうTMソング"だったかな?投票で上位に食い込んでいたのを覚えています。
で、お便りコーナーで、離婚をした女性からの投稿があって「新しい人生に向かって、この歌詞の主人公のように駅にいます」みたいな内容だったな。
いい曲だよなぁ。TKもソロでセルフカヴァーしてたし。

※そして21日は"Resistance"がなくて"I am"でした。個人的には"Resistance"は変えないで欲しかった。。

感動のまま、最後は"Love Train"。
う〜、周りのFANKSから驚かれるのですが、私、この曲あまり好きじゃないんです(^_^;)
ただ"Get Wild"も出て、"Love Train"も出るとなると、そろそろ終わりが近いのかな?と思いつつ聴いてました。

曲が終わり、メンバーが登場した列車まで降りていき、手を振って乗り込んで……ってことは、もう終わり!?
あっという間のライヴは、3人が列車に乗り込み、スクリーンにスタッフロールが流れ、最後に"To Be Continued"と表示され、アンコール無しで終了。


……というわけで初のTM単独公演でしたが!
良かった点と悪かった点両方あり。
まず良かったのは、なんといっても初めて単独公演をちゃんと観れたこと!当たり前ですが、これが一番嬉しいことです。
特に"human system"、"
Here,There & Everywhere"、"Resistance"などをフルで聴けたのは感動でした。
さらにはメドレーながら"
一途な恋" 〜 "DIVE INTO YOUR BODY" 〜 "COME ON EVERYBODY" 〜 "Come on Let's Dance" 〜 "Be Together"とどれも中学時代、何百回と聴いていた曲を一気に聴けたのは忘れられません。
"CAROL"ツアーを彷彿とさせる演出が観れたのも良かった!

一方で不満点は、まずちゃんと歌われた曲数の少なさ。
UTSUの体調に気を遣ってか、"Green days"の前だったり、メドレーでの曲間のインターバルだったりがかなり長く、正直、冗長なコンサートだった感は否めません。実質的な演奏曲数は相当少ないし。

"Carol"を外人ヴォーカルが歌ったこともネットで賛否両論、というか本音としてはUTSUに歌って欲しかったという声が圧倒的でした。

私はといえば……誤解を恐れず言ってしまうと、私は単体のヴォーカリストとして、そしてパフォーマーとしては宇都宮さんをあまり評価していないのですが、でもやっぱりTMのヴォーカルは彼なのです。一番耳に馴染んでいるTKサウンドのヴォーカリストはUTSUなのです。だから彼に歌って欲しかった。

でも一番残念だったのは、"Wild Heaven"も"Still Love Her"も"We Love The Earth"も"Electric Prophet"も聴けなかったこと!
せめて"Wild Heaven"だけは聴きたかった。。個人的に特別な1曲なので。
まぁ、これは次回への楽しみに取っておきます。

あと悲しかったのは、やっぱりもう小室さんは以前のようなキーボード演奏ができなくなっているようだということ。
公式セットリストではTKソロと銘打っているものの、実際には予め録音してあるシンセ音を鳴らしているっぽいものが殆どで、たとえば"EXPO"ツアーだったりプロジェクト終了コンサートだったり。あとはglobeのツアーなどでも見せていた素晴らしいキーボード・ソロやピアノ・ソロはありませんでした。

REMASTERツアーの"Get Wild"の前奏あたりまでは、本当に印象的なキーボード演奏が沢山あったのですが、ピアノ・ソロツアー以降、どうにも以前ほど指が動かなくなっている印象を受けます。
こちらも復調して欲しいところ。

そんなわけで、消化不良な部分もあるのですが、それを差し引いても、初のTM単独観戦は忘れられないものになりました!


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