カリフォルニア ボブ・ディランとビートニク探訪、そしてオープンマイク出演の旅 vol.6 昨晩はDylanファンのご夫婦と夜通し飲んで……でも良かったが、私はBerkley、そしてご夫婦は親戚に用事があるため早めにお開きとなりました(それでも1時は過ぎてたけど) 翌朝、眠い目をこすりつつ起きる。 チェックアウトの際、フロントのおじさんがポスターを見て「お〜!Bob Dylanじゃないか!」と話しかけてくる。 「昨日ライヴだったのか!どうだったかい?」と訊かれたので"Very exciting!"と返事。 「そうか。俺もボブも若かったけど、気付いたらもう随分歳を取ってしまったな。いや、あいつはまだまだ若いよな。ハッハッハッハ」 すると、横にいた別のお客さんが「私、ベッド・ミドラーの友達なんだけど彼女もボブの曲が大好きなのよ。勿論私もね!」と。 凄い。一昨日といい昨日といい、そして今といい、みんなDylanに食いついてくる!!……てかベッド・ミドラーの友達が普通にいるのも凄い(笑) 「今日はBerklyに移動して、彼のライヴを観るんだ」と言うと「そうか!それは素晴らしいじゃないか!良い旅を!良い一日を!」とおじさん。 というわけでホテルを出て最初に向かったのは、Howard Streetにある梱包材屋さん。 何故、梱包材屋を訪れたのかって?毎公演のポスター&アメーバ・ミュージックで買ったポスターを持ち帰るためです。 実は昨晩、深夜1時頃から悩んでいたのがどんどん増えるポスター類の持ち帰り方法で。 通常、海外からポスターを持ち帰る場合は、郵便局に売っているポスター用の筒を買って丸め、そのまま国際郵便で送るか飛行機で預かり荷物にするか(あるいは機内に持ち込むか)だと思うのですが、今回のポスター、結構厚めの紙を使っており、巻き過ぎるとシワができる可能性が高い。 そして郵便局で売っている筒だとサイズも合わない。 そんなわけで急遽、サンフランシスコで色んなタイプの筒を売っている店を検索したところヒットしたのが、1255 Howard StにあるThe Packaging Storeだったのです。 早速店に入り、店員さんに「このポスターを入れられるような筒ありますか?」と尋ねると「おお!Bob Dylanじゃないか!好きなのかい?」と。 ここでもDylanという名前で一気にフレンドリーモード全開に(笑) 「大好きですよ。日本から、彼のコンサートを観に来ました」と言うと「そうか!日本から来たのか!君はいい奴だな!筒は奥のほうにあるよ。詳しい店員がいるから訊いてみるといい」と教えてくれた。 行ってみると、うわ〜筒が一杯!正直、日本でも筒選びなんてしたことないよ(笑) どれにしようか迷っていると、詳しい店員さんが登場! 「何かリクエストはありますか?」 「このポスターに丁度良い筒はないですか?」 「おお〜!!Bob Dylan(以下、省略)」 どうやらこの店員さんも昨晩のライヴに行ったそうで10分ぐらい盛り上がり、その後、色んなタイプの筒を教えてもらって無事、リュックに丁度入るベストサイズを購入。 レジでも次の順番を待っているお客さんに店員さんが「ヘイ、見ろよ!Bob Dylanだぜ!彼は日本からDylanを観に来たんだぜ!」と。 これが日本だったらお客さんが苦笑して終わりなんだろうが、ここはサンフランシスコ。 お客さんも「お〜!Dylanじゃないか!いいね〜!日本から来たのか!San Franciscoはいい街だろ?」 ……結局、色々と話し込んだ結果、筒1つ買うのに40分かかりました(・∀・)! それにしても凄いなぁ。Dylanに誰もが反応するという。 ↑ 街中を走っているミュニ・メトロ。 さてお腹が空いた。何か食べようと思いまず目に飛び込んできたのはバーガーキングという文字。 う〜ん、もうちょっと綺麗な場所で食べたいなぁ、と思い、少し歩いたところKentsという洒落た感じの店があったのでランチの肉料理コースを注文。 柔らかい牛肉でしたが、ちょっと味付けが濃い。塩分が強かったなぁ。 ちなみにここで、さっき買った筒にポスターを移していたら、他のお客さんに「おお!Dylanかい!いいね〜!」と話しかけられた。 Dylan、凄すぎです。 店を出て、さぁこの後どうしようか。……少し歩くと急に腹痛が。 どこかでトイレ借りないと。。と、思いまず目に飛び込んできたのはバーガーキングという文字。 猛烈に痛いので、やむを得ず入るとトイレのドアに25セントの文字が。 金取るのかよ!と突っ込みつつ仕方がないので払って入る。 すると……前の人が入ってました。。なんなんだ!おのシステムは! しかも汚い。。前の人にさっさと出てもらい、鍵をして用を足す。 あぁ、さっきのレストランで腹痛になっていれば。。 傷心を癒すべく、せっかくなのでスクエアのアパレルショップを覗いてみた。 円高ということもあるが安い!こりゃあ買わないと損だと思い何着か購入。嗚呼、これぞ日本人観光客(汗) さぁ気を取り直してBerkleyへ。初日以来のBARTに乗り込み、Richmond行きへ。 するとBARTの中にいきなり入ってきたおじさんが「俺はつい最近失業した。日々の暮らしのために金が必要なんだ。この雑誌を買ってくれ。国は何もしてくれない。大統領は役に立たない。俺は今41歳だ。70過ぎの親も小さい子供もいる。どうやって生活すればいいんだ。さぁどうか買ってくれ。俺の未来を作ってくれ」といきなり大声で演説を始めたのでビックリ。 日本でもホームレスの人が雑誌を売っているが、あれのアメリカ版。でもそのバイタリティーたるや日本のホームレスの比じゃない。度胸も演説力も凄かった。 そして買う人もチラホラ。いかにもアメリカンなできごとでした。 そしてBerkleyに到着!適度に落ち着いた感じ。そして学生街だけあってカフェや古本屋もチラホラ。 まずホテルにチェックインし、荷物を置いてから会場の下見へ。場所だけは早めに確認しておきたい性質です。 駅からまっすぐ通りを歩き、坂を上っていくと有名なカリフォルニア大学バークレー校がある。 敷地内にも普通にリスがいたりする。いい環境だな。 校舎からさらに坂を上り右折すると今日の会場、Greek Theatreが。 開場時間前だが既に並んでいるファンもいる。 そして会場からはリハーサルの音が!どうやら"Watching The River Flow"を演奏している模様!ボブのリハ音(バンドだけかも?)、初めて聴いた!!ん?ということは野外??(←実はよく調べてませんでした) ワクワクが倍増!リハーサルが程なく終わり(もしかしたら1曲目を最後に演るタイプなのかも)、まだまだ開場まで時間があるので、一旦下山(って言うのがピッタリ)して街を散策。 最初の印象どおり、学生の賑わいはあるものの総じて閑静な街という印象。 刺激的な感覚はないけれども生活はしやすそうな場所です。 さっき気になっていた古本屋に入る。それが日本だろうとアメリカだろうと。自由が丘だろうとBerkleyだろうと古本屋は好きな空間。 音楽コーナーにはDylan、Velvet Underground、それにStones、Tom Waitsなどの本も。 買いたい衝動に駆られたが、荷物をこれ以上重くするのはチョットなぁ……というわけで眺めて終了。 古いアメリカの映画やレコードも売っていて眺めているだけで楽しかった。 すっかり時間を潰して再びGreek Theatreへ! (2012/10/19) |
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