ロンドン ブライアン・ウィルソン、ロイヤルオペラ&ブリティッシュ・ロック探訪の旅 vol.12 London calling!! 今日はロンドン最終日の20日。只今、朝4時00分。 「早く起きないと」という気持ちゆえか、自然と目が覚める。(昨晩殆ど寝てないのに) まだ外は薄暗い。昼間は明るいOvalも暗闇の中だと不気味な街だ。起きたもののウトウトしていて1時間程経つとモーニングコールが。 Good Morning! 良い1日を過ごせそうかい? まぁ、なんとか。頭は少し痛いけど。 シャワーを浴びて、ノートPCをリュックに詰めて……。記念に部屋やシャワールームも撮影しておこう。 ルームカードを抜いて部屋を出る。フロントでチェックアウトする最中、おじさんと話をする。 「ロンドンは楽しめたかい」 「勿論。沢山の場所に行けたし。でも僕はチェルトナムが一番印象深かったなぁ」 「ロンドンを体験するなら市内だ。でもイギリスを体験するなら郊外なのさ」 「I see. いつかまた来るよ。オリンピックに間に合うかどうか分からないけど」 「ハッハッハ。俺もいつか日本に行ってみるよ。Tokyo, Kyoto and Hiraizumi!」 東京や京都は勿論だけど、平泉の名前が出たのは嬉しい。震災後、観客数が激減したようだけど、世界遺産にもなったし復興して欲しい場所だ。 最後に握手をしてホテルを出る。朝6時過ぎ。Ovalとも今日でお別れだ。 駅に着くと既にビジネスマンがいる。自販機に並んで買った切符はいつもの1日フリーパス(zone1-2)ではない。 Paddingtonに行ったらそこで終わり。あとはHeathlow Expressに乗る。 余談だが、Heathlow空港に行くには、何も必ずExpressを使う必要があるわけではない。 Heathlow という鈍行列車も出ており、むしろこっちの方が割安だ。 僕は朝早く&初めての帰国なので、空港で手間取ることを考えてExpressを利用したが、ある程度時間に余裕があるならHeathlow を使う方が良いと思う。 Paddington駅の広い構内をグルッと見渡して初日を思い出した。 HeathlowからPaddingtonに出た時が、ロンドンに来たと実感した最初の瞬間だった。 ならば、ロンドンを去ることを実感するのもやっぱりここだ。 さよなら、ロンドン。 Heathlow空港到着。ターミナル1-3駅から歩く。ターミナル3に着き、ヘルシンキ航空の窓口(エリアGの端っこ)へ。 チェックイン手続きは前日版にネットで終えているので、チケットをもらうのと手荷物の確認だけ。さぁ、手荷物大丈夫か!? 「手荷物は1つかつ8kgまでです。1つにしてください」 「片方リュックだし、2つじゃ駄目?合わせて8kg未満だし」 「……リュックってのは理由になってませんよ。駄目です。ヒースローは厳しいんです」 う〜厳しい。。参ったなぁ。昨晩ネットで見た限り2つでOKな人も多かったとか書いてあったと思うんだけど。 航空会社によりけりともあったなぁ。フィンランド航空は厳しいのかな〜。 仕方がないので荷物の圧縮に取り掛かる。 手荷物は1個まで。リュックには入りきらないぞ。。 ……と、ここで前日のハロッズの買い物袋が役に立った。 イケてなかろうと何だろうと「実用的」という理由で買ったデカい買い物袋。予想通り、リュックの中身は勿論、他の土産やリュック自体もなんとか収納しきった! それでも「上着を入れるとかさばるなぁ。あ、重ね着すればいいか!」とか「下着はどうせ買いなおせるし、この際捨てよう!」とか色々とやりくりは大変だったけど。 次行く時は、その辺、しっかり考えよう。8kgを超えず、かつ収納量が多い鞄が必要だ。 荷物をがさごそやっている東洋人を見かけた清掃のお兄さん。 捨てようと思った一式を渡すとなぜか日本語で一言「お疲れ様です」 ホントだよ。疲れたよ。 そんなわけで手荷物を減らし(実際に減ったのは下着ぐらい) 手荷物検査へ。「靴を脱いでください」だの「荷物のチャックは開けておいてください」だの「上着は脱いでおいてください」だの書いてあるけど、実際にはどれもやらないでパスだった。この具合なら手荷物2個でもスルーされたんじゃないだろうか。(そんなこた〜ないか) 免税店を覗くも「免税したところ高いよ!」と突っ込みたくなる価格の店が並んでいる。(ちなみにハロッズもあった) 店に入っては"I'm only looking"と言うのもちょいと心苦しいなぁ。 さぁ、離陸の時間が近づいている。GATEに向かい飛行機に乗り込んで、今度こそ本当に"Good-bye! London!" 2時間ほど揺られてヘルシンキに到着。 行きと違い今回は時間があるので空港内のお店もひとしきり覗く。 ムーミンだ。そうか。フィンランドだもんな〜。そして通貨もユーロ。ポンドじゃない。僕はもうイギリスにはいない。 まだ時間に余裕があるはずなので喫茶コーナーへ。 ペプシを手にレジへ。クレジットカードを渡すと、 「凄いですね。慶應義塾のカードですね」とお兄さん。 そう。大学時代に作ったカードなので、学校名が入っているんですよ……って、え!?"Do you know Keio University?" 「はい、留学してました!」 お〜!素晴らしい!思わず握手をしてしまった。ついでに時計を合わせるため時間を聞く。3時40分。出発まで1時間以上ある。 喫茶コーナーでノートPCを開く。忘れないうちに今日のここまでの流れをメモ。(この文章) さぁ、あとは大阪行きの飛行機に乗るだけだ。 数十分後、フィンランド空港を出発。日本に台風が来ていると聞く。 おいおい。ここまで来て足止め!?と嫌なムードが一瞬漂う。 しかし何事もなく無事、関西空港へ。 降り立って自販機でお茶を買う。飲んで思った「あ〜、日本だ」 旅の間思ったことだが、ロンドンは甘い炭酸か水、あるいはスポーツ飲料系で日本ほどヴァリエーションがない。 お茶の味って、こんなに美味しかったっけ。 Tom Waitsの曲"Sandiego Serenade"にこんな歌詞がある。 I never saw my hometown until I stayed away too long. (遠く故郷を離れるまで、故郷を知らなかった) まさにそんな感じ。ブリティッシュロック探訪の旅のゴールで、僕は自分のルーツも確認した。 (2011/09/20) |
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