矢野顕子 京都磔磔 2010年4月18日(日) 午後4時30分開場 5時開演 -set list- 【感想】 京都音博以来の矢野さん。会場は京都・磔磔。 酒蔵を改造した有名なライヴハウスだが今回が初訪問だった。 開演時間になり照明が暗転すると、客席後ろの2F楽屋から矢野さんが登場。階段を降り、客席横を通りピアノの前へ。 くるりの"Good Morning"でスタートしたライヴは、最新作の"音楽堂"からの楽曲が中心で全てグランドピアノの弾き語り。 いつも通り楽しそうに圧倒的なテクニックでプレイされていた。 個人的に一番嬉しかったのは、大好きな"在広東少年"。 アルバム"ピアノアキコ"で聴いたこの曲の弾き語りバージョンが大好きなのだが、この日演奏されたのは、それと全く同じアレンジ!これが最高に良かった。"音楽堂"の収録曲でもないのでサプライズ感がたまらなかった。 勿論、"ひとつだけ"も登場。この曲は、何度聴いても素晴らしい。 「テニスコートを駆け回る」の部分は少し早めの歌い出し。その後の歌詞は、今回は「美味しいもの、選び抜いたもの集めて作る中華料理♪」だった。 この曲を聴くといつも幸福な気分になる。 以下、曲間でのMCを覚えている限りで。 【"My Love"演奏後のMC】 ・初磔磔。初来磔(はつらいたく)って楽屋に書いてあった。サンハウス様って。鮎川(誠)くんのバンドですね。 (注:5月に同所で、鮎川誠さん率いるバンド・SON HOUSEのライヴがある) ・音楽堂がリリースされた。猫が空を飛んでいるジャケットは、ジャケ買い客を狙った(笑) ・LPの頃は、私もジャケ買いで失敗したが、私の場合、中身は良いから(笑) ジャケットのインパクトで手に取ったら買いたくなる……というのを狙った(笑) 【"へびの泣く夜"演奏後のMC】 ・音楽堂は、カヴァー・アルバムというよりも、"自分が歌う曲"という意味では、実の子ももらい子も同じ。 ・"へびの泣く夜"の歌詞は糸井重里が書いてくれた。他の曲と差異は何もないでしょ?(笑) ・なんかさっき言おうとしたけど忘れた。 【"きょうのわたくし"演奏後のMC】 ・一昨日、西宮でさとがえるコンサート……さとがえるじゃないわ(笑) プロデューサーと物忘れの激しさを競っている(笑) ・一昨日は、岡林信康さんがゲストで来てくれた。素敵で女性スタッフ全員のハートを持っていった。 ・岡林さんは、今は60台に入ってええ感じのオヤジ。 ・昨日、岡林さんのお宅に電話したら、岡林さんが「おい、昨日会場に来ていた嫁さんが"あの曲はアンタ(岡林さん)よりお前(矢野さん)の方が良かった"って」 「…ごめん」というやりとりがあった。 【"在広東少年"演奏後のMC】 ・この磔磔にグランドピアノを持ち込んだのは私が3人目らしい。30年ぐらいで3人目。凄いと思わない?(笑) ・アップライトのピアノだったら、クリス・マーティンみたいに弾くのもありかな、と思ったが、あれはあれで練習がいる。 ・では、私になりかわりまして、忌野清志郎から新曲をやってもらいます。 【"きよしちゃん"演奏後のMC】 ・さきほどの"恩赦"という曲は、80年代に録音されたらしいが、マスターテープが無くなっていた。それが最近見つかったらしい。悠長な話だが、マネージャーによると、忌野清志郎は何でも録って残していたらしい。 ・次に歌う曲は、もう本人はステージでは歌っていないと言っている。 ・まぁ、私も3万曲(笑)ぐらい作っているから、思い入れのある曲と、あら、アンタいたの?っていう曲とある。 ・でも、書いた時は、一生懸命思いをこめて書いたわけだから。私が変わりに思いをこめて歌う。 【"さあ冒険だ"演奏後のMC】 ・面白い曲って一杯あるでしょ。最近はレコード屋が少なくなったので、amazonで買ってしまうが、レコード屋で買う時のドキドキ感が懐かしい。 ・皆さんも、色んな曲を聴いて、色んな風に活用してください。 ・くさくさっとした時は、Perfumeでも聴いてですね。忙しい時には……忙しい中、皆さん、時間を買い取ってこうやって来てくださったことを感謝します。本当にどうも有り難う。 【アンコール前のMC】 ・(ライトが当たる)ここは熱い(笑) ・久し振りの曲なので、間違えるかもしれないが……。琵琶湖のように心の広い皆様の胸に甘えるつもりで。 【ラスト"いい日旅立ち"の前】 ・みんな聴いてくれて有難う。これからも歌っていくつもりだが、この夏には、森山良子さんとの"やもり"がうごめく予定。 ・既にテレビでは、時々"ただいま、ただい〜ま〜♪"っていうのが流れてるかも(ちょっと弾いてみるが、「(サビまでの部分を)忘れちゃった。ごめんなさ〜い。こういうこともあるのよ」 ・ヤノカミもまた動くかも。私には動いているのが見える! ・いつでもポリシーは良い曲一番! 丁度、グランドピアノの正面側だったので、矢野さんの手の動きは見えなかったが、これまでは遠くからだった矢野さんを小さい箱で見れて満足。 会場を出ると、綾鷹(矢野さんがCMで真田広之と共演しているお茶)が入った袋が、観客全員に配られていた。 そこには、↓のメッセージが。 というわけで、最後の最後まで、茶目っ気、そしてもてなす心に溢れた矢野さんのライヴだった。 |
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