Mr.Win's Room

Mr.Win's Room

Home / Profile / Music Works / Essay / Report / Kyushu


Bob Dylan

 

Zepp Nagoya 2010年3月19日

-setlist-
1. Leopard-Skin Pill-Box Hat (Bob on keyboard, Donnie on lap steel)
2. Lay, Lady, Lay (Bob on guitar, Donnie on pedal steel, Stu on acoustic guitar)
3. Things Have Changed (Bob on keyboard, Donnie on pedal steel)
4. Just Like A Woman
(Bob on keyboard, Donny on pedal steel, Stu on acoustic guitar)
5. The Levee's Gonna Break (Bob on keyboard, Donnie on electric mandolin)
6. Every Grain Of Sand (Bob center stage on harp, Donnie on pedal steel)
7. Cold Irons Bound (Bob on center stage on harp, Donnie on lap steel)
8. Sugar Baby
(Bob on keyboard, Donny on pedal steel, Stu on acoustic guitar, Tony on standup bass)
9. Honest With Me (Bob on keyboard, Donnie on lap steel)
10. Desolation Row (Bob on keyboard and harp, Donnie on electric mandolin,
Stu on acoustic guitar, Tony on standup bass)
11. Highway 61 Revisited (Bob on keyboard, Donnie on lap steel)
12. Spirit On The Water
(Bob on keyboard and harp, Donnie on pedal steel, Tony on standup bass)
13. Thunder On The Mountain
(Bob on keyboard, Donnie on lap steel, Stu on acoustic guitar)
14. Ballad Of A Thin Man (Bob center stage on harp, Donnie on lap steel)

(encore)
15. Like A Rolling Stone (Bob on keyboard, Donnie on pedal steel)
16. Jolene (Bob on keyboard, Donnie on lap steel, Tony on standup bass)
17. All Along The Watchtower (Bob on keyboard, Donnie on lap steel)


【感想】
今日は唯一の2F指定席。
というわけで楽しみにしていたのですが。。

今日の公演は非常に残念でした。
といってもボブではなく、1人の観客のマナーの話。
2F最前列のステュ側の3番目辺りで、演奏中も演奏が終わった時もずーっとボブボブ〜〜!と怒鳴ったり、悲鳴を上げている人がいて正直、うるさかった。
勿論、ライヴで声援は当たり前だし、応援している気持ちは分かるんですが、他の人が曲を聴こうとしている時も、わめくのはちょっと違う。
そこは人として、周囲への気遣いというか。近視眼的になりすぎないことが必要だと思うのです。(熱狂とは反対のことだから、平衡感覚を持つのは大変だけどね)
勿論、会場全体が歓声の時は、一緒に叫んでノるべきだけど、静かに聴いている時には、そういうスタイルで楽しむことも必要だと思います。

特に今回は、1Fがスタンディングで盛り上がれるわけだし、わざわざ割高な2F席を選んでいる時点で、じっくりと音に集中したい人が多いと思わないと。(実際、演奏中、立ちあがる人は全然いなかった。これはこれで、驚いたけど)
私は、「悪い意味で空気が読めない=周囲を不愉快にさせる」ことはとても嫌なことだと思っているのですが、そういう意味では、今日のその観客は、嫌な客だった。お陰で、正直、曲に集中しきれないものもあったし。

さて、嫌な話はこれぐらいにして。
一方でステージ上のボブは、今日もノリノリ!
緑色のシャツに黒のハット、ラインの入った黒のズボンはお馴染みのスタイル。
他メンバーはグレーのスーツで決めており、これもお馴染み。

昨日、初出の曲が少なかったこともあり、今日も名古屋のお客さんに日替わりのもう1パターンを披露するのでは?と思っていたのですが。
1曲目は"Leopard-Skin Pill-Box Hat"で、どうもこの予想が当たった模様。
2F席は全体が見渡せるのは良いのですが、ちょっと遠さを感じます。
なので、これから東京に参加される方は、1Fの段差がある最前列の方がおススメ。
あっちの方が見やすいし、スタンディングでノリノリになれます。
演奏自体は、ここまでの公演と同じもので、ボブのヴォーカルも大きな差はなし。
今日の公演全般を通して感じたのは、キーボードのソロも、大体弾くフレーズがパターン化してきているので、そこまで目新しさはなかったです。勿論、演奏されるのは大好きな曲だし、ボブがそこにいるわけですから、それだけで嬉しいのですが。
もしかしたら、名古屋だけしか観れない人のために敢えてそういう演奏をしているのかな?というぐらい、ここまでの公演と似たキーボードでした。

続く曲は"Lay, Lady, Lay"!
相変わらずドニーのスティール・ペダルが綺麗。
まるで松明に照らされるかのように浮かび上がるメンバーの姿は、それだけで絵になります。

3曲目は"Things have changed"! 演奏が始まる前にステュがアコースティック・ギターの試走をしたのですが、そのマイナー調のフレーズから、"Things have changed"だと分かりました。
ボブのヴォーカルが、後半どんどん鋭くなったのが印象的。
かなりの熱演だった割には、観客の反応が薄かったですが、個人的な今日のベストな1つはこれでした。

4曲目は"Just Like A Woman"。
サビを観客も歌い、盛り上がりましたが、この辺から、横の方にいる客の歓声がうるさくなった。。

この次が"The Levee's Gonna Break"で、あぁ、今日は初出の曲はないかな〜と思った矢先、センターステージのボブがブルーズハープを吹いて始まったのは"Every Grain Of Sand"!
ドニーのペダルスチールも綺麗で、ボブはヴォーカルに挟み込むように(先日の"Memphis Blues Again"ほどではないにせよ)交互にブルーズハープを入れていました。

続く"Cold Irons Bound"は、いつもながらジョージのドラムが凄い!
一方で、zeppの2F席はベースが音割れしてしまうというのも判明。

この後、スローダウンして"Sugar Baby"が登場!これも今回初出!
ボブはいい具合にムーディーに歌ってました。
"Love & Theft"以降の曲はどんどん登場してきますね。
"Floater"や"Mississippi"も東京で出てくるんじゃないでしょうか。

次が駆け抜けるような"Honest With Me"、そして何度でも聴きたいのは今回の"Desolation Row"!
今回も暖かいサウンド。"Lay, Lady, Lay"の時同様に、映し出されるメンバーの姿が格好良かった!
ボブは途中から、大分崩した歌い方になり、でもそれがボブらしくて格好良い!声もよく出ており東京に向けて視界良し、といったところ。
後半のブルーズハープは、メロディアスな演奏で、本日のハイライトの1つに挙げられます。
その後のキーボード・ソロは、15日とは違う感じに。ただ、その後、ヴォーカルに入った時に、音が外れていたのがボブらしい(笑)
そしてそのまま強引に外れた音を、いかにも"狙ってやったのさ!"と言わんばかりに軌道修正してしまうのもボブがボブたる由縁なのでしょう。
今回のアレンジは素晴らしいので、ソロで遊びを入れつつ、基本的な演奏は今のままで、もう何回か聴きたいです。

その後"Highway 61 Revisited"でいつも通り弾けて、"Spirit On The Water"が登場。
15日も"Spirit On The Water"と"Desolation Row"はセットだったので、今後の公演でも両方一緒に聴ける可能性は高いと思います。
この2曲はいずれもキーボード主体の暖かいアレンジなので、今後も楽しみ!

"Thunder On The Mountain"以降は定番の流れ。
今日はボブが、昨日ほど動かないな〜と思ったのは、間近で観た昨日のインパクトの強さゆえでしょうか。
"All Along The Watchtower"までの5曲が終わり、名古屋2Daysが終了。
いよいよ次のステージは東京です!


copyright1
(制作:木戸涼)

(C) 2001-2024 copyrights.Ryo Kido