Rolling Stones "A Bigger Bang Tour In Japan" 東京ドーム 2006年3月22日 -setlist- 1, Jumpin' Jack Flash 2, Let's Spend The Night Together 3, She's So Cold 4, Oh No Not You Again 5, Sway 6, As Tears Go By 7, Tumblin' Dice 8, Rain Fall Down 9, Night Time Is The Right Time 10, This Place Is Empty 11, Happy 12, Miss You 13, Rough Justice 14, Get off My Cloud 15, Honky Tonk Woman 16, Sympathy for The Devil 17, Paint It, Black 18, Start Me Up 19, Brown Sugar (encore) 20, You Can't Always Get What You Want 21, Satisfaction 【感想】 (観た直後の感想) "As Tears Go By"はタイトル通り泣きました。 マジ感動だわ。言葉にならないです。 "Sway"も初めて聴けた。 センターでの"Rough Justice"〜"Get Off Of My Cloud"かっこ良すぎ!"Get Off Of My Cloud"もオリジナルに近いヴァージョンで聴けて感動。 それと、日本では久々の"Paint It Black"はストーンズを大好きになるきっかけになった曲。 ホント、聴けて良かった。観れて良かった。 あそこにいれて良かった! ……と、上記が終わった後の一声なわけですが、ハイライトはなんといっても"As Tears Go By"と"Rough Justice"〜"Get Off Of My Cloud"、それに"Paint It Black"! なるべく今ツアーのセットリストは見ないようにしていたので、どれも・・・中でも"As Tears Go By"が演奏された瞬間は、全身が感動でフリーズしたというか、思わず涙が。 ストーンズが待望のスタジオ新作リリース!&ツアーも予定!という話を聞いたのは、2005年のかなり早い段階でした。 スタジオ作品としては98年の"Bridges To Babylon"以来、実に7年ぶりということでストーンズとしては最長のインターバル。しかも、まるで60年代の時のようにミックとキースが制作に没頭している・・なんて話も聞こえ、嫌が上にも期待が膨らんだわけです。 そして2005年8月31日。遂に新作"A Bigger Bang"がリリースされます。 全てが最高!というわけではないけど、1曲目の"Rough Justice"は90年代以降のストーンズの曲の中でも最も力強い1曲。 そして"Black And Blue"の頃に戻ったかのような"Rain Fall Down"、キースの2曲など、"今"ストーンズが動いているんだ!という喜びを感じさせてくれるものでした。 そしてアナウンスされた来日公演の日程。残念ながら前回よりも回数は少ないけど、(最悪でも)東京2公演は絶対に見逃すまいと決めていました。 まずはチケット争奪戦。 今回は、アリーナ前方はゴールデンサークル席として55000円という破格の値段がつくということが分かり、最初からアリーナの良席は諦めモード。 「70年代にパンクの標的になったのが分かるなぁ・・」とか「もう充分金持ってるだろ」とか思うもののやっぱりストーンズだけはどんなに高くても観たい! 結果、S席(定価:17500円。これでも無茶苦茶高いんですけど)でスタンドの前の方を狙い、結果的に初日はステージ正面側の20列辺りを確保しました。 ドームのアリーナ・後方座席よりはスタンド前方の見やすいところがいい・・と思っていたのでまずまず満足。 ただ、中々チケットが来ない!チケット先行予約の振込みは、公演の2ヶ月ぐらいにしているのに全く音沙汰なく、3月に入ってようやく届く始末。 今回は、これまで来日を招聘していたウドー音楽事務所ではなく、JECという呼び屋さんで、ちょっと手際が悪いのが目立ちました。 まぁ、それだけにチケットが手元に来た時はホッとしましたが。 そんなこんなを経て、3月も中旬に。ストーンズのメンバーが16日に来日し、記者会見などを行い、遂に初日の22日。 当日は、15:30頃、水道橋で音楽仲間と落ち合い、15:40 会場到着。 この音楽仲間は、"Bridges To Babylon"ツアーを一緒に観に行った世代を超えた友人でもあります。(2003年は別々に観に行った) 会場の外、グッズ売り場は既に列が。私はパンフ(3000円)のみ購入しました。 周りを見るとベロ・マークをつけてる人がいるわいるわ。 日本での観客の入りが年々落ちていると言われていただけに、高額なチケットもあって、客入りも少ないかな・・という不安は杞憂でした。 実際、平日にも関わらず会場は8割ぐらい埋まっていたし(一部、サクラっぽい団体もいたけど) 15:50頃から音楽仲間と食事。ライヴで演って欲しい曲予想などをしました。 そして17:00、ドーム内に。 席に着くと、ステージ正面のスタンドの前だけ、ネットが。これはチョット邪魔でしたが、まぁよく見える位置だからいい。 お〜、今回はステージに近未来的な巨大ビルが建つと聞いていたがあれか!中には客もいるんだな!とか、会場にT-REXがかかってるぞ。モータウンっぽいのも流れてるなぁ・・・等と思っているうちに19:00に。 会場が暗転し、ステージに誰か出てくる。 さぁストーンズか!?と思ったら前座でした。ストーンズの来日公演で前座があるなんて初めてだったのでちょっとビックリしました。 リッチー・コッツエンという人が率いるバンドで、元Mr.BIGのビリー・シーン(ベース)、パット・トーピー(ドラム)もいました。 ちなみに、ビリー・シーンは以前、大阪のライヴハウスで観たことがありますが、テクあれどもあんまりグルーヴを感じず・・といったタイプ。ストーンズとはある意味対極の印象だったので、オープニングアクトでの起用は意外な人選でした。 ヤードバーズのカヴァーも含め、テクニックはあり、悪くはなかったのですが、ヴォーカルなどに特に惹かれるものはありませんでした。 30分程で彼らのステージは終わり、8:10を過ぎた辺りで遂にストーンズ! 会場が暗転し、スクリーンには霧のようなモヤモヤから浮かび上がるメンバーの顔やベロマークが浮かび上がり、明かりが差してきて遂に・・・!遂にあのギターの音が!! 2006年来日公演初日のオープニングは"Jumpin' Jack Flash"でした! のっけから殆どの人が立ち、勿論私も(ちなみに、私の横の人は怪我もしてなさそうなのに何故かずっと座っていましたけど) ストーンズのライヴは、狂ったようにロックする。これに尽きます。体中でリズムをとって、ミックが煽る部分は一緒に歌って! ミックは、以前程走り回るわけではないですが、要所要所でキレのある動きを見せます。キースも調子が良さそうです。 調子といえば、喉頭癌の手術をして心配されていたチャーリーも元気そうです。そしてロニーも。ダリル・ジョーンズやバーナード・ファウラー、リサ・フィッシャー等サポート陣も。 あっという間に"Jumpin' Jack Flash"が終わり、"Let's Spend The night Together"へ! 98年のツアーでも2曲目はこれだったな!と思い出しながら久しぶりの"Let's Spend The night Together"に興奮し、一緒にパラララッパッパッパラ〜ラ!と。 3曲目は"She's So Cold"。これはライヴでは初めて聴きました!演奏するとは思わなかったので驚きました(しかし、本当の驚きはもっと後に待っていました) スクリーンにはプロモーションビデオが映り、ミックもぬめるように歌います。 この後、ミックが「次は新曲です」と言って"Oh No Not You Again"が。 これは新作&ツアー発表の記者会見でも演奏されていたので自信の1曲なのでしょう。個人的にはそこまで好き!という程ではありませんでしたが、ミックの動きを見るだけでも充分満足。 この後、ミックが「日本優勝おめでと〜!10対6!凄いね〜!」とWBCでの日本優勝を誉めるMCを。 そして5曲目はなんと"Sway"! これまで"Sticky Fingers"からは"Brown Sugar"、"Wild Horces"、"Bitch"、"Can't Hear Me Knockin'"といった楽曲が日本で演奏されてきましたが、この曲は初登場ではないでしょうか。 観客席からも大歓声が! 原曲に近いアレンジながら、若干スピード感が増したような、力強いような・・・とにかく生は最高でした。まず最初のハイライトでした。 しかし、本当のハイライトはこのすぐ後に。 スタッフがステージ中央に、椅子を置き、そこにキースが座りアコースティック・ギターを手に。 ミックがMCで、「この曲覚えてる〜?」 覚えてる?ということは初期の曲かな? アコースティックな初期の曲?どれだろう?? そんな風に思った直後にキースが弾き始めたイントロは・・・なんと!!なんと!"As tears Go By"!!! "It is the evening of the day..." ミックが歌うと同時に泣きました。本気で泣きました。まさかこの曲が生で聴ける日が来るなんて想像すらしてなかった。 ホント、タイトル通り"As tears Go By"になりながら、口の中でミックと一緒に歌詞を口ずさみ・・。 中盤からチャーリーのドラムなども入り、多少リズミカルなアレンジ。 "そういえば、マリアンヌが60年代に歌ったヴァージョンもリズミカルだったよなぁ"、"そうだ。この曲はミックとキースが初めて書いた曲だったんだ" 60年代、曲なんて作ったこともなかった2人がアンドリュー・ルーグ・オールダムに台所に缶詰にされて作ったというエピソードを思い出し、40年以上経った今、新鮮な感動を与えてくれる曲の生命にまた感動。 間違いなく、今回・・いや、過去も含めた来日公演中でも最高のハイライトの1つじゃないでしょうか。 そしてこの後は、いつ聴いてもゴキゲンな"Tumblin' Dice"、新作から"Rain Fall Down"。 レイ・チャールズのカヴァー"Night Time Is The Right Time"ではレイの写真がスクリーンに映り、リサの声量溢れるヴォーカルが炸裂しました。(ボビー・キーズ等、ホーン隊も活躍!) この後、リサとバーナード・ファウラーの紹介からメンバー紹介へ。 ボビー・キーズの時は一段と歓声が大きかったです。 ロニーは手裏剣を投げるような仕草を見せ、チャーリーはドラムの前から降りて、前に出て挨拶。さぁ次はキース・コーナーだ! "トーキョー、楽しんでるかい?"と言いながら、まずキースの1曲目は"A Bigger bang"より"This Place Is Empty"。 あのシブい喉でアコースティックにキメるキース。いいね〜。本当にサマになってます。 今回のキースはやけにゴキゲンで、ギターを替える際にスキップまでしてました! キースの2曲目は"Happy"! 個人的には、"Connection"とか"No Security"以来となる"You Got The Silver"を聴きたかったですが、さすがにそれは贅沢の言い過ぎか!? しかし"Happy"もいつだって好きな曲。スローな"This Place Is Empty"とは対照的にノリノリになりました。 そのノリを引き継いだままライヴは"Miss You"へ。 中盤から、なんとステージがBステージ(アリーナ中央)に移動!客席からはここでも歓声が! それまでは遠かったミックやキースがどんどん近づいてくる! スタンドも大興奮!その興奮を更に増幅させたのが続く"Rough Justice"! ヘッドマイクをつけたミックがとにかく元気一杯。ライヴ序盤はセーブしていたパワーをここら辺から一気に爆発させていました! "Rough Justice"は"A Bigger Bang"でも最も好きな曲ですが、スタジオ・ヴァージョンよりもライヴの方がいい! 21世紀のストーンズの最強の1曲です!(前回ツアーの新曲"Don't Stop"も凄く好きなんですけどね) そして続いたのが中盤のハイライト!"Get off My Cloud"!!! 60年代の大傑作!勿論、"Hey you get off of my cloud!!"の掛け合いは一緒に歌いました! この曲はストーンズを好きになってすぐの頃、本当にハマっていたので感慨もひとしお。観る方も夢中でした! この後、"Honky Tonk Woman"の後半で、Bステージからメインステージに戻り(今回もキースのキーボード蹴りは無かった)、"Sympathy for The Devil"が始まると、いつもの定番曲かな?と思いきや、この後最後の大大ハイライトが! キースのギターから、悪魔的なあのイントロが・・!!初来日以来の"Paint It, Black"だ! ストーンズで初めて聴いた曲、初めて好きになった曲、そして何よりも格好良い曲!!! 定番曲ラッシュになると思っていただけに、無茶苦茶驚いたし、大迫力だった!やっぱりストーンズは最高だ! "Start Me Up"そして本編最後の"Brown Sugar"も、毎回の如く、一緒に手をかざし、"Yeah Yeah Yeah! Hoo~~~!" アンコールは、まずいつ聴いても美しく感動させられる"You Can't Always Get What You Want"。 後半、ミックが「一緒に歌って〜!」と。勿論!"You Can't Always Get What You Want.You Can't Always Get What You Want. You Can't Always Get What You Want....." ラストの"Satisfaction"では、ミックが貯めていた全力を出し切るかのように、ステージを端から端まで全力疾走。 本当に素晴らしいライヴでした。 近さは前回の武道館、ショーとしての完成度は"Bridges To Babylon"の方が高かった気がしますが、セットリスト、そして何より進化し続けるストーンズの底力は今回が一番です。 信じられないことですが、ストーンズは今だに進化している。ミックもキースもチャーリーもロニーも今のストーンズだからこそ表現出来るものを見せてくれている。そんな最高の初日でした! ちなみに終演後は、Bob Marleyの"I Shot The Sheriff"がかかっていました。 |
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