Joao Gilberto Joao Gilberto JAPAN TOUR 2004 フェスティバルホール 2004年10月3日15時43分開演(予定では15:00) -setlist- 1, Agua de Marco 2. Meditacao 3. Eu Sambo Mesmo 4. Caminhos Cruzados 5. Disse Alguem 6. Pra Que Discutir com Madame 7. Voce Vai Ver 8. Retrato em Branco e Preto 9. Wave 10. Curare 11. Um Abraco no Bonfa 12. Samba de uma Nota So 13. Aos Pes da Cruz -観客への感謝の瞑想。心の旅- 14. A Felicidade 15. Estate 16. Corcovado 17. Chega de Saudade 18. Desafinado -encore- 19. Mulata Assanhada 20. Garota de Ipanema 【感想】 行ってきました。ジョアン・ジルベルト! 去年の初来日公演の後から聴き始めた私にとっては、初のジョアン体験となります。 まず、(恐らく時間通りには始まらないだろうと思いつつも)開演予定時間の3時10分前頃、会場のフェスティバルホールに到着、入場し、グッズ売り場でパンフを購入。 そして、場内に入ろうとしたところ、入口に人だかりが出来ているので行ってみると、主催者からの御知らせが貼ってあります。読んでみたところ・・・ "昨日の公演では、ジョアンが40分程、瞑想状態に入ることがありました。 これは、本人曰く「暖かい拍手をくれる観客の一人ひとりの心にアリガトウを言っているんだ・・」とのこと。 精神状況を最高に高めることで最高のステージを見せたいというジョアンの姿勢なので、その間、皆様も想像の世界に想いを馳せてください" といった感じのコメントが(笑) これまた予想通りというか、去年に引き続き、今回もお約束の時間があるようです。 お約束といえば、3時には・・・ "アーティストが到着していないため、今しばらくお待ち下さい" そして、3時20分頃(だったか?)には・・・ "アーティストが到着しました" というアナウンスが流れ、拍手が起こってました。 その間、先程購入したパンフレットを読んでいたのですが、これが素晴らしい出来で。 最新版のディスコグラフィーやバイオグラフィーがあるは、中原仁さん、大貫妙子さん、笹子重治さんの対談があるは、ブラジルの写真があるは・・と、薄っぺらいクセに数千円する他ライヴのパンフも見習えよ!と言いたくなるような充実した出来なのです。 さて、そうこうしているうちに、3時43分、会場が暗転、ジョアン登場!(←詳しいウェブサイトによると、遅刻最短記録らしい(笑)) おもむろに椅子に座ったジョアンの1曲目は・・・おお!"3月の水"だっ!出掛けに予習した曲じゃないか! CDで聴いてた演奏が目の前で。動くジョアンが目の前で・・・、という感動がまずありました。 2曲目"Meditacao"も、ジョビンの曲。"in Tokyo"にも収録されてました。 終わってマイクを調整し、"Eu Sambo Mesmo"。不思議な(としか形容出来ない)コード進行(特に後半!)が盛り上がって盛り上がって、リズムも若干早くなって、最後にジャーンと終わるあたりは圧巻でした。 この後、"Voce Vai Ver"、"Wave"等を経て、"Samba de uma Nota So"が登場!! これは嬉しい!観客の拍手もかなり大きかったです。 それにしてもどの曲も、本当に無駄が無い。 頻繁に動く左手、そして滑らかにリズムを刻む右手。 エッ!?と思わせるような展開なのに、気付けばちゃんと完結されているギター演奏。 その手の動き、弦のこすれる音、囁く声、息遣い・・・全てを聞き漏らすまいと集中する観客。 そして、演奏後に起こる暖かい拍手・・・。 そして、"Aos Pes da Cruz"の後、ギターを抱くようにして瞑想に入るジョアン。 20分間の瞑想の間も、観客は拍手をやめませんでした(←ただ、最後の方だけ、何故か係員が1階のみ拍手をやめるように指示してたんだけど・・。瞑想を早く切り上げさせようとしたんだろ〜か?) 瞑想から目覚めるジョアンにまた拍手。 満ち足りた空間の中、ジョアンが演奏したのは"A Felicidade"でした。 そして"Estate"を挟んで・・あぁ、"Corcovado"だ。"Chega de Saudade"だ。"Desafinado"だ・・。 ボサノヴァという音楽を作ってきた記念碑的作品の連続で、ゾクゾクしました。 特に"Desafinado"で、ジョアンの口からボサノヴァという歌詞を聴いた瞬間は、えも言わぬ感動がありました。 "Desafinado"が終わり、ステージを去るジョアン。 客電が上がり、終演のアナウンスが入ります。思わず漏れる溜息。 "本日の公演は全て終了致しました。場内の・・・" ・・!アナウンスが止まったぞ。まさか・・・! 再び会場が暗転、ステージが照らし出され、ジョアンが戻ってきます! 会場からは大拍手! 穏やかな表情のジョアンの1曲目は"Mulata Assanhada"。 そしてラストを飾るのは"Garota de Ipanema"! 最後の最後で、やはり!というか遂に聴けました! 再び立ち上がり、ステージを去るジョアンをスタンディング・オベーションで見送る客席。 改めて客電がつくと、溜息が聞こえました。 しかし、先程とは違い、今度は満足のあまり漏れた溜息でした。 ボサノヴァが幸福な気持ちにさせてくれることを再確認させてくれたジョアン・ジルベルトに、私も心の中で言いました。 「アリガトウ」 |
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