Bon Jovi 横浜アリーナ 2003年1月19日 【感想】 今日(1月19日)は午前中、用事を済ませた後、夕方からBon Joviの横浜アリーナ公演を観に行きます。 すでに札幌から始まっている日本公演は、東京ドーム公演も盛況だったようで、メンバーの調子もまずまず良い模様。 今日の横浜公演は、他会場と違い、アコースティック・ライヴになるそうで、楽しみです。 "Livin' On A Prayer"のアコースティック・ヴァージョンは、"Concert For NY"や"あおによしコンサート"等、イベント色の強いライヴでは、頻繁に演奏されていますが、ドーム公演が定番の日本では、これまであまり演奏されていないんじゃないでしょうか。 ベスト盤に入っている"Prayer'94"は、そこまでピンときませんでしたが、こと、ライヴにおけるアコースティック・ヴァージョンのこの曲は、どう称賛しても余りある程に素晴らしいものです。 切なさが溢れるナンバーですね。 で、続きは帰ってから。 ―――――――――――――――――――――――――― 帰ってきました!いやぁ、3時間以上ぶっ続けでした!! 色んな意味で貴重なライヴでした……と言いたいところですが、今回のは、ライヴとは言えませんね。 というのも、始まる前に、伊藤政則氏が出てきて、「今日は、初のアコースティック・ライヴで、世界に放映、DVD化、CD化も予定されています。ですので、やり直し等、あるかもしれませんが、応援して下さい!」みたいなことを言っていて、"おいおい……やり直すんじゃ、ライヴじゃないだろ〜!"と思ったわけです。 まず、会場に着くまでの話から。 新横浜駅から出た時点で、ダフ屋がうようよいました(笑) 会場の外は、凄い行列になっていて、どうも、開場時間が遅れていたのではないかな〜と思います。 というのも、上で書いているように、DVD化が決まっているので、カメラチェックを厳しくしており、男性、女性は、入口でも別々にチェックされました……といっても、体にタッチして、カバンをチョット覗く程度なので、いくらでも持ち込めてしまうのですが(笑) ちなみに、入口は、ロビーとホールの2か所ありました。 私は、スタンド席の中でも、最も、ステージから遠い(そのかわり正面がステージ)の北ブロックでした。 パンフを買い、4時50分頃、着席。 暇なので、パンフを眺めてみたところ、写真だけで、解説のようなものは全く無し・・・(笑) この辺に、アイドル性も高いBon Joviのパンフらしさを感じたというか、今度行くストーンズのライヴだったら、まず、こういうパンフにはならないな。等と思っていました(笑) で、そんなことを考えていても、一向にライヴが始まらない!! 結局、5時開演のはずが、5時40分頃開演で、大幅に遅れ、この時点で結構疲れました。。 まずは、伊藤政則氏が登場し、上述の内容や、メンバーが「今日の主役は君達観客だ」と言っていたことなどを話して、Bon Joviを紹介。 紹介から10分ぐらいして、ようやくメンバーが登場し、準備完了。1曲目は"Love For Sale"でした。 ジョンの"Are You Ready??"の掛け声と共に、アコースティックに始まります(←当たり前ですが(笑)) ノリの良い曲であることに、大分待たされていたことも加わり、手拍子と歓声が到るところに起こります。 そして、 2曲目で早くも"Livin' On A Prayer"登場!! この曲が1番聴きたかっただけに、興奮しました。 DVD化するだけあって、青や紫の照明がとても綺麗な中、そして、観客席から掲げられるペン・ライトが幻想的な雰囲気を包む中での演奏は、視覚的にも美しかったです。 ただ、ジョンは、高音・低音がイマイチ伸びず、声の抑揚というか、細かいニュアンスが殆ど出せていなかった気がします。 その後も、何度も鼻を噛んでいて、どうも、風邪を引いていたようです。 チョット、プロらしからぬ失態というか、なんというか・・・。 まぁ、札幌が寒かったんじゃないでしょうか(笑) とは言うものの、普段はエレクトリック・ヴァージョンのこの曲が、"Prayer'94"ヴァージョンで聴けただけでも、来たかいがあります。 その後、「マサが言ったけど、君達も知っての通り、DVDやCDの録音をするために、今日は曲と曲の間に、少し時間を取らないといけないんだ。上手くいっているかどうかチェックする必要があるんだ。君達みんなが、日本の映画スターとして映っているかどうかを調べるためにね」といった内容のジョンのコメントを挟み、 3曲目は、"Everyday"です。 最後まで演奏されて上手くいったと思いましたが、ここで初めての撮り直し。 この曲が好きな人にとっては嬉しい誤算でしょうね。 「アリガト」というジョンのコメントと共に、またチェック。 "ジョ〜ン!!"という女性ファンの歓声などが飛び交う中、 次の曲は、"Someday I'll Be Saturday Night"でした。 ゆったりと歌われました。 "Thank You!!"に、湧く会場。 次は、しっとりと"Bed Of Roses"が歌われましたが、高音部がきついのが明らかに分かりました。 撮り直しかな?と思いましたが・・・ 「次は、"Crush"からだよ。・・・東京ドーム・・ジャイアンツのドームでは、観客との距離が遠かったけれど、ここ横浜アリーナでは、君達がとても近いね」 というセリフに、歓声をあげるファン。 この後、バックスクリーンの映像がトラブったようで、数分、間がありました。 そして、演奏されたのは、"Mystery Train"でした。 これは知らない曲だったのですが、中々メロディアスで良かったです。 どうやら、ファンの間では、人気のある曲のようで、反応もまずまずでした。 またしても、チェックがあり、その後、"お次はファンク・ナンバーだ"といって、スティ―ヴ・ミラーのカヴァー"Joker"が演奏されました。 打ち込み(?)っぽいドラムに、ワウワウ・ギターが被さり、リズミカルなナンバーで、それまでの曲とは違う雰囲気ですが、最後の終わり方が、なんだか尻切れトンボな感じで今一つ・・・と思ったら、"Let's do it..Try again."ということで、撮り直し。 ただ、こういうノリの曲は、気分転換に1回聴くのが丁度良いので、正直、2回も繰り返されると、ダルいです(^^;) 他の観客も、それは同様のようで、この間にトイレに行く客も結構いました。 2回目の方が演奏自体は良かったのですが、明らかに、録音されているベース音が、ぷっつりと終わってしまう感じの終わり方は、2回聴いてもしっくりきませんでした。 その後、「風邪引いちゃったよ」と言うジョン。 ちょっと言い訳めいているような・・・(^^;) ここら辺で、ちょっとたるんでいた雰囲気の中の観客を盛り上がらせたのは、"Born To Be My Baby"でした。 ノリの良い曲だけに、手拍子の勢いも復活、リズム・ギターに、キーボードも上手い具合に絡んでいたのですが、ジョンの声が、多少、押され気味だったのが、目立ちました。 ただ、最後の"ラララ〜"のコーラスは観客も加わり、再び会場が活気付きました。 続く"In These Arms"は、観客も一緒に歌い、個人的にはハイライトの1つでした。 次が、"Misunderstood"で、この前にもMCをしていましたが、隣のおばさんが煩く(^^;)、何を言ってるのかよく聞こえませんでした。 "Misunderstood"も、雰囲気的には、"In These Arms"と似た感じの演奏だったのですが、1回目は、それなりに楽しんで聴いていました。 ところが、撮り直し。 正直、退屈で、この頃から、観客にも疲れが見えました。 体験したことがある方なら分かると思いますが、普通に30分間座っているのと、「"もうすぐ"始まる!」という期待感の中、30分待たされて座っているのでは、後者の方が断然疲れます。 その上、撮り直しなので、チョット〜・・・といったムードになってましたね(笑) しかも、出だしを何度も確認しており、撮り直すまでがまた長い・・・。(というか、出だしを何度も失敗(?)して、3回ぐらいやり直し。毎回、手拍子をする観客の方も、ダレてきました) どうも、アコースティック・ライヴ自体が決定したのが、直前なので、リハーサルを殆どやっていなかったようです。 う〜ん、これはチョット問題有りですね。 この後、「君達を驚かせるようなステージがあるんだ。2分ほど待っててくれるかい?」というジョンのセリフがあり、一時中断。 この間に、トイレに行く客が続出。 "さすがに、これはライヴとは言えないな〜"というような会話も結構聞こえてきました。 この後、"Always"がスタートし、ジョンは高台のようなステージ(?)に上がり(と言っても、大袈裟なものではない)、歌っていました。 今回の公開収録全てを通じて感じたことなのですが、バックスクリーンにステージの映像が殆ど映されないので、遠くから観ているファンは、様子が分かりづらかったんじゃないでしょうか。 いくらDVD化するといっても、もう少し、配慮が欲しかったところです。 "Always"は、さすがにファンの反応も良かったようですが、トイレに行って、戻っていない人も結構いました(^^;) まぁ、5分程度しか時間が無いのに、トイレにあれだけ殺到したら、間に合わなくて当然の気もするのですが(笑) ここでも、ジョンの高音の伸びの無さが、気になり、"これ、本当にDVD化出来るの?"などと思ってしまいましたが、ステージは、次の曲"Right Side Of Wrong"に移りました。 キーボードの出だしも綺麗な曲なのですが、ジョンの声は、チョット低すぎるというか、もう少しキーを高くした方が良いのでは、と感じました。 風邪のせいか、低音も不安定なんですね。 ちなみに、ここまで、演奏された曲数は(やり直しを除くと)12曲だけなのに、5時から2〜3時間近く経過しているわけです。 ちょっと、ゴタゴタしすぎだな〜と思います。 次が"You Had Me From Hello"なんですが、鼻の調子は本当に悪そうです。 クリアなエコーがかかったアコースティック・ギターにストリングスが綺麗なナンバーなので、かすれ気味の声がチョット残念です。 お次が、"Joey"……と言っても、ボブ・ディランの曲ではありません(笑) Bon Joviの"Joey"です。 この曲は、比較的歌いやすい曲なので、ジョンも上手く歌っていました……が!!歌い直し。。 ちなみに、歌い直す前に、"ジョン〜!"とか"リッチ―!"の叫び声が多い中、男性ファンが、"ティコ〜!"と叫んで笑いをさそっていました(笑) 歌い直しの方が"Come on, come on, come on...."の部分などは、声が荒れていた気がしますが、使われるのかなぁ? そして、この後は、なんと!!デビット・ボウイのカヴァー曲で"Heroes"!! 本人のヴァージョンや、Nicoのヴァージョンの印象が強いこの曲をBon Joviは、どう聴かせてくれるのか、楽しみでしたが、まぁ、普通のカヴァーでした。でも、良かった。 続くのは"The Distance"ですが、途中で、やり直しに。。 やはり、もうこうなると、ダレた雰囲気が続いてしまうのですが、この次は、リッチ―がヴォーカルを。 この変化で、何とか、持ち直しつつ、歌った曲は、"I'll Be There For You"。 この曲、出だしの1分くらいまでは、ボブの"I Shall Be Released"に似ている気がします。 "I'll Be There For You〜"や、最後の"Wow, wow, wow..."の部分を、観客にも歌わせて、気分良く、一発でOK。 これは、(オクラ入りにならず、リリースされるなら)絶対に収録されるでしょうね。 そして、この後の2曲が、この日最大のハイライトとなりました。 再び演奏された"Always"に、ジョンの姿が現れると、会場は大歓声に。 今度の"Always"は、かなりの熱唱、これは素晴らしかったです。 最初の時よりも、声を振り絞っており、明らかに本調子でないのですが、気合を感じました。 そして、続くのは・・!!なんと、今度は、ストリングス・ヴァージョンの"Prayer'94"!! この日、1番感動したのは、これですね。 やはり、この曲は名曲です。 実は、ここまでで、帰ってしまった人もいたのですが、ずっと観ていて良かったです。 これが聴けただけでも、来たかいがあります。 この後、指揮者が紹介され、ストリングスはステージから退場しました。 ここで数分時間をおいて、"Blood On Blood"が演奏され、その後、"みんな、もう疲れたかい?"というジョンに対し、会場は、"No!!"とか言いつつも、結構疲れてました(笑) 続いて、 "Diamond Ring"が演奏されましたが、この曲聴くと、"ゲゲゲの鬼太郎"の昔のエンディング・テーマを思い出してしまう・・・(笑) その後、"Living In Sin"が演奏されましたが、最初に失敗。 なんか、乗り切れないんだよな〜・・・。 この後、"4時間はやるぞ〜!"みたいなことを言った後、ジョン・ハイアットの"Have A Little Faith"のカヴァーが演奏されました。 この曲、"People Get Ready"に似てますね。 この後、ドラムがリズミカルな"Sleep When I'm Dead"が演奏され、バラード続きでのんびりした会場に気合を入れます。 この曲などを聴いて思うのは、やはり、Bon Joviは、全編アコースティックでは、キツイのではないかな〜ということ。 次は、マイナー調の出だしで、すぐに分かりました。"Runaway"が登場です!しかし!!!!ここで、ジョンが大チョンボ。 歌詞を間違え、頭を抱え、やり直し(笑) そして、「フィルム・チェンジだ」というセリフと共に、ジョンは、鼻を噛みにいなくなり、リッチ―が、その間、客いじりとして、 「いい考えがある。僕が、ワン、ツー、スリー、と言ったら・・・」 観客「リッチ―!!」 この後、 「ワン、ツー、スリー!」 「デビッドー!!」 「ワン、ツー、スリー!」 「ティコー!!」 となった時に、ジョンが戻ってきて、"Wanted Dead Or Alive"が演奏されました。 よく思うんですが、"Wanted"の最初の手拍子の"チャッ、チャチャッ!"というのは、合わないと思う・・・。 思わず、「元木〜!!」とか叫びたくなるし(笑) で、この後、「無事、撮れたよ。有難う」というコメントの後、メンバー紹介&退場。 この後、勿論、撮影抜きで、数曲メドレーでも演るのかなと思ったら・・・何もなく、終了!!これには、驚きました。 やっぱ、咽喉の調子が悪いんでしょうか、あまりにも、DVDのためだけの終わり方にチョット失望してしまいました。 ライヴ後、家で、Bon Joviのファンサイトの掲示板などを観たところ、やはり賛否両論というか、否定的な意見が結構ありました。 まぁ、この内容だと、予想通りというか、普段のようなイケイケ路線を期待した人には不完全燃焼だったでしょうね。 また、私自身もアコースティック"ライヴ"だと思っていたので、アコースティック収録とは思っていませんでした。 流れが断ち切られてしまう点等、不満は多いのですが、それだけ珍しいものを観れた、という意味では、やはり良かったかな〜、とも思います。 |
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